2018 Fiscal Year Annual Research Report
Environmental change and material circulation in the shallow estuary: Accompanied by the opening of new airport in Ishigaki island.
| Project/Area Number |
25820229
|
|---|
| Research Institution | Tokai University |
|---|
Principal Investigator |
寺田 一美 東海大学, 工学部, 准教授 (30547998)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 土地利用 / 人口変化 / 多年度データ / サンゴ被度 / 白化 / 衛星画像 / 水質 / 潮汐変動 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度であるH30年度には下記の研究成果が得られた。
①石垣市の人口分布、土地利用状況等の解析を行った結果、定住人口はH2年からH27年の間で15%増、入域旅客数は空港開港前年（H25）に比べH28年には70%増となった。人口密度は石垣港のある島南部に集中する傾向があり、建築用地も微量ながら増加傾向にあった（第46回土木学会関東支部技術研究発表会にて発表）。
②吹通川河口域にてH19～30年に調査した水質データを解析・統括した結果、水中の溶存酸素は下げ潮時に低下し、上げ潮時に海水が流入することで貧酸素状態が解消されることが示唆された。また硝酸態窒素は塩分と負の相関を示し、河川水起源で海水希釈されると考えられ、マングローブ林から海草藻場、サンゴ礁へと供給される栄養塩挙動の一端を把握することができた（土木学会論文集B2,Vol.75, No.2にて発表予定）。
③環境省モニタリングサイト1000データに基づき、H21～29年までのサンゴ被度、白化の経年変化を検証したところ、H28年に石垣島沿岸ほぼ全域で白化率40%以上を示し、特に西部では被度が前年比-25%と著しいダメージを受けていた。衛星画像MODIS Aquaを用いて平均海水温データを検証した結果、H28年の6月平均海水温はH27 年に比べ高く、特に西部では平均5℃程度の上昇が見られ、H28年以前には白化が見られなかった北西部地域のサンゴ被度を大幅に下げたと考えられた（第46回土木学会関東支部技術研究発表会にて発表）。
本研究課題では上記に加え、④マングローブ林内マイクロプラスチック現存量把握、⑤海草藻場、サンゴ礁の生息分布調査ならびに得られたデータ公開用webサイトの開設、データの更新・公開、⑥マングローブ－海草藻場－サンゴ礁間の物質交換量の把握（河川水質、地下水質の同時調査、流動調査等）等を行い、随時学会等で発表した。
|
