2014 Fiscal Year Annual Research Report
北イタリア３地方における県ドーポラヴォーロ施設の特定とその建築的特徴の解明
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25820314
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| Research Institution | Waseda University |
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Principal Investigator |
奥田 耕一郎 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (50454103)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 建築史・意匠 / 近代建築史 / ドーポラヴォーロ / ファシズム / イタリア / 全国ドーポラヴォーロ事業団 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ファシズム期のイタリアで国民の余暇を組織した全国ドーポラヴォーロ事業団（以下O.N.D.）の建築活動の全容解明をめざすもので、O.N.D.中央事務局の指示を各地方に伝達する重要拠点であった県ドーポラヴォーロに注目し、ピエモンテ、ロンバルディア、エミリア=ロマーニャ地方におけるそれらの設置状況を明らかにし、その特徴を分析するものである。本年度の成果は次の通りである。
１．研究実施計画および前年度終了時の推進方策にのっとり、前年度までに未調査の調査対象地において資料および現況調査を行い、助成期間全体を通じては、対象3地方の全22県都のうち、アオスタとフォルリを除く20県都においてこれを完了した。これら地方において整備されたO.N.D.専用の県ドーポラヴォーロとしては、ヴェルチェッリ、パルマ、フェラーラの3県にのみ現存が確認されるということが明らかとなった。これ以外の県都では比較的規模の大きな「カーサ・デル・ファッショ」が設けられていることから、それら都市ではこの内部にO.N.D.事務所や余暇のための空間が整備された可能性が高いと考えられる。
２）本研究課題の申請時より目的として掲げていた、このO.N.D.専用施設にかんする一連の研究をヴィジュアルにとりまとめた理解しやすい内容の小冊子を計画通りに発行した。この小冊子内には、現存が確認され実地調査を行った県ドーポラヴォーロ5件と市町村ドーポラヴォーロ3件について、調査時に撮影した現況写真のほか、O.N.D.による出版物から得られた当時の状況を示す写真を掲載し、これまでの研究によって明らかとなった内容を端的にまとめ、日本語、イタリア語、英語の三カ国語表記にてわかりやすく解説するものとした。これは世界に例のないもので、研究対象の歴史的重要性をひろく伝える上で画期的なものであるといえる。
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Research Products
(2 results)
