2016 Fiscal Year Annual Research Report
Formation of architectural history and education in French Modern Architecture
Project/Area Number |
25820315
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸田 穣 金沢工業大学, 環境・建築学部, 講師 (00588345)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フランス建築史 / 建築史 / 建築コレクション / ジャック=ギヨーム・ルグラン / 建築教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は1. デュフルニ資料の読解・分析、2. 研究成果発表のふたつと、3. 本研究期間全体をつうじて実施した研究の成果についてのとりまとめが課題であった。1.のデュフルニ資料の読解・分析については現在研究論文を取りまとめている段階である。 2. の研究成果発表については日本建築学会大会(2016年、福岡大学)にて下記のタイトルの発表をおこなった。「ルグラン『L.-F.カサスの指導の元模型が制作された様々な民族の建築傑作コレクション』について」(『日本建築学会学術講演梗概集』、2016、pp. 739-740)。本発表においては、ルイ・フランソワ・カサスの建築コレクションについてルグランが記した案内書から、カサスのコレクションにおいて各地域の占める割合を明らかにした。とくにローマの有名建築が含まれていないこと、また記念建造物に限定されていることが特徴である。またルグランによるイタリアにたいするフランスの後進性と、建築教育刷新の必要の指摘のあること。模型によるピトレスクな明暗法の効果についての言及があることを指摘した。 3. については、研究期間をつうじた研究発表において建築家ルグランの建築史構想を『パリの記述』『建築全史序説』(2013年度)、上記のカサスの『建築コレクション』(2016年度)をつうじて明らかにした。そして、建築史により様式史の整理の主たる目的が、建築教育であったこと、ならびにもうひとつの目的に、フランス革命期におけるモニュメント造営のための新様式の模索があったことを明らかにした(2015年度)。
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Research Products
(1 results)