2013 Fiscal Year Research-status Report
Mg-Ca合金のin vitro疲労特性評価システムの構築
Project/Area Number |
25820357
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
池尾 直子 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80647644)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 生体内分解性材料 / マグネシウム / 疲労 |
Research Abstract |
本研究は、生体内分解性材料としての適用が期待されるマグネシウム合金の実用化の促進を見据え、繰り返し負荷だけではなく腐食雰囲気である生体内における疲労特性の理解を目指し、生体内模擬環境下での疲労特性評価システムの構築を行うとともに、in vitro疲労特性評価を目指すものである。 平成25年度は、主としてin vitro疲労特性評価システムの開発を行った。生体模擬環境付与のため、試験片を擬似体液に浸漬させるための冶具の設計、試作が必要であったことから、まずは既設の疲労試験機に適用可能な水槽の設計を行った。当初はアクリル系樹脂を想定した水槽の設計をおこなっていたが、試験前の滅菌を考慮し、ステンレス製の水槽へと大きく方針を変更し、再度設計をおこない、水溶液中での疲労特性が評価可能な環境の構築を行った。また、DLCコーティングを行うことで、電解腐食させることなく疲労特性評価が可能となるよう、冶具の最適化を行った。以上のように試作した水槽を用いて疲労試験を行い、疲労特性評価システムの動作確認を行った。 来年度は、この装置を使用して、擬似体液を用いた環境下で疲労評価を行い、in vitro環境がマグネシウム合金の疲労特性に与える影響の解明を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、生体内模擬環境下での疲労特性評価システムの構築を行うとともに、in vitro疲労特性評価を目指す。研究実績の概要にもあるように、初年度に計画していた疲労特性評価システムの構築に成功し、来年度のin vitro疲労特性の解明に必要な環境を整えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
疲労試験評価システムの構築に成功したことから、当初の計画どおりの擬似環境下で疲労特性評価を実施し、疲労特性に対するin vitro環境の影響の解明を行う。あわせて、変形組織解析を行い、腐食環境下での繰り返し疲労による変形機構の解明を目指す。その具体的項目は以下のとおりである。 (1)室温、擬似体液環境下での疲労特性評価 (2)疲労特性後の変形組織解析 (3)研究の総括
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