2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25820400
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 史生 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (50462734)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バイオ生産プロセス / 代謝工学 / 酵母 |
Outline of Annual Research Achievements |
酵母はバイオエタノール実用化を担う優れた宿主であるが、イソブタノールなど他のバイオ化成品原料の生産能が低い。本研究では、酵母中心代謝に追加経路を合理的に導入する新たな方法論でこの問題の解決を試みた。これにより、バイオ化成品原料の高生産時に生じる代謝のアンバランスを解消する能力を酵母に付与することを目指した。 平成25年度には大腸菌が持つ、Entner-doudoroff経路、phosphoenolpyruvate decarboxylase反応を導入した酵母株の作成に成功した。また代謝フラックス分析を行い、取り込んだグルコースのうち、1%程度がEntner-doudoroff経路に流入していることを確かめた。平成26年度には、phosphoenolpyruvate decarboxylase反応を導入した酵母株に、バイオアルコール(イソブタノール)生合成に必要な遺伝子を導入した株を作成し、イソブタノール生産能を20%程度向上できることを確かめた。また、Zwf1pの強発現株や、pfk1Δ、gnd1Δ株の細胞内代謝状態を測定し、NADPHの細胞内含量が増加するなどを確かめた。酵母中心代謝にさまざまな経路を追加導入し、細胞内代謝状態を改変できることを示した。
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