2013 Fiscal Year Research-status Report
軌道上輸送技術高度化に向けたマイクロジェット噴射による微粒化促進手法の開発
Project/Area Number |
25820407
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 智博 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (70466788)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人工衛星 / 微粒化促進 / 可視化 / マルチスケール / オイラー・ラグランジュ連成解析 |
Research Abstract |
人工衛星の長寿命化や軌道間輸送技術の向上にあたって,広範な噴射条件下で推進薬の良好な微粒化を達成することが不可欠である。そこで,人工衛星用エンジンに多用される,二液を衝突させて微粒化を行う方式の推進薬噴射装置を対象として,微量の気体噴射(マイクロジェット噴射)を付加した新たな微粒化促進効果を実証するとともに,微粒化促進機構を解明し,実機搭載の可能性を検討することを目的に研究を実施している。 研究実施者らが提案した微粒化促進方法であるマイクロジェット噴射とは、二液衝突型噴射器の衝突点に向けて、外部タンクから導いた微量の高速気体を吹き付けるものである。 研究期間の1年目にあたるH25年度には,当初の計画通り実験と数値解析を実施し、マイクロジェットの噴射速度,噴射孔径といった種々の設計パラメータを変化させることで,流れの詳細および微粒化促進機構を解明することに成功した。具体的に実験では、高速度カメラを用いて鮮明な微粒化現象を得ることで現象の理解が格段に進んだ。また、粒径計測を実施することで、マイクロジェット噴射の顕著な効果を定量的にも確認することができた。数値解析を行うにあたっては、オイラー・ラグランジュ連成解析手法を独自に開発することで、微粒化のマルチスケール数値解析を行うことが可能になった。その結果、液体微粒化の噴霧特性を予め把握できるようになり、マイクロジェット噴射条件の最適化を効率的に実施できると期待できる。このように、実験および数値解析技術を着実に高度化することで、次年度の研究を円滑に実施できる見通しを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、二液衝突微粒化において,パルス的に液体を噴射した場合の微粒化特性を明らかにするとともに,マイクロジェット噴射による微粒化促進効果を実証することに成功した。あわせて,対応する流体数値解析を実施し,流れの詳細を明らかにすることに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロジェット噴射条件を,噴射時間,噴射速度,噴射孔径等について変化させて,効率的に微粒化を促進するための最適なマイクロジェット噴射条件を探索する。あわせて,マイクロジェット噴射を付加した微粒化特性予測技術を高度化する。また,実機搭載の可能性を判断するために,マイクロジェット噴射を付加した衝突型噴射器の燃焼試験を実施する予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Atomization in Sparkling Fireworks2013
Author(s)
Chihiro Inoue, Mitsuo KOSHI,Hiroshi TERASHIMA,Takehiro HIMENO and Toshinori WATANABE
Organizer
66th APS DFD
Place of Presentation
David L. Lawrence Convention Center, Pennsylvania, Pennsylvania, USA
Year and Date
20131124-20131126
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