2014 Fiscal Year Research-status Report
炎症応答を調節する新規miRNAおよび分子の機能解析
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25830062
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
米沢 朋 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (60515964)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | miRNA / 新規分子 / 炎症応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、新規分子TRIM39Rの機能解析を行った。この遺伝子の発現がT細胞およびB細胞で高いことを見出したので、前年度に構築したレトロウィルスベクターを用いてTRIM39Rの過剰発現系の樹立を行った。初代培養B細胞への導入を行った。しかしながら、IgM抗体で刺激しても導入効率はあがらなかったので、in vitro germinal centre (iGB)細胞を用いて、導入効率を上げることに成功した。レトロウィルスベクターにはIRES-EGFPが組み込まれているので、ウィルス感染細胞をソーティングにより濃縮し、回収し、RNAを抽出して、現在、マイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析を行っている。B細胞におけるTRIM39Rの制御する生物学的パスウェイおよび標的分子を同定することが期待できる。この成果は、最終年度に、学術雑誌に投稿する予定である。一方、T細胞においてもレトロウィルスベクターを用いて過剰発現系を樹立を試みたが、TCR刺激によって導入効率を上げようと試みたが、十分に上げれずソーティングで得られる細胞数も少なかった。最終年度には、T細胞においても過剰発現系を樹立し、マイクロアレイ解析を行い、学術論文に成果を報告する。miRNAおよびTRIM39遺伝子欠損マウス作成のためにCRISPR/hCas9の系を樹立し、gRNA発現ベクターを作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に樹立したレトロウィルスベクターを用いて、初代培養B細胞を用いた過剰発現系の樹立に成功し、マイクロアレイによる遺伝子発現プロファイルの取得が完了しており、解析結果を、最終年度に学術雑誌に報告できる。また、遺伝子欠損マウスの作製もCRISPR/hCas9の系の樹立に成功したので、迅速に作製することが可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
初代培養T細胞においても、B細胞同様にTRIM39Rの過剰発現系の樹立を試みる。T細胞においてもマイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析により、T細胞でのTRIM39Rの機能を検証する。解析結果は、学術雑誌にて報告する。また、Crispr/hCas9を用いて、miRNAまたはTRIM39遺伝子欠損マウスの作製を試みる。マウスの表現型解析も進め、成果を報告するように進める。
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