2013 Fiscal Year Research-status Report
メダカのテロメア・テロメレース動態-テロメア伸縮変動の可能性-
Project/Area Number |
25830065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
畠山 仁 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 助教 (30350177)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | メダカ / テロメア / テロメレース / 老化 / 成長 |
Research Abstract |
本研究課題の対象は小型魚類のメダカであり、成長しても4cm程度なのでヒトや他の実験動物のような臓器別の「部分」ではなく「全身-‘Whole body’」として、誕生(孵化)から加齢死までを年齢で比較することができる。メダカを使用することにより、孵化から生涯のテロメア、テロメレースおよび成長の動態を‘Whole body’として比較することが可能なことから、網羅的なデータを提供でき、さらにテロメア長の時期による伸縮による変動の可能性を検索するという独創性を有している。 現在までに孵化から加齢死までの‘Whole body’としてのテロメア、テロメレースおよび成長動態の連続したデータを公表すること目指し、試料採取・成長度(体長、体重)・テロメア長およびテロメレース活性を測定している。 メダカは日本獣医生命科学大学の魚類飼育施設で申請者が継続的に飼育し、冷凍保存している。現在までに年齢別に胚10日齢、1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11ヶ月齢、1・2・3・4年齢の試料を採取し、体長は年齢順に6・23・19・20・20・21・20・21・21・20・20・20・20・14・10・10の計285個体、体重は6・23・19・20・20・21・20・21・21・20・20・20・20・14・7・7の計279個体の測定を終了し、テロメア長用試料6・19・15・16・16・17・16・17・17・18・16・16・16・13・11・10計239、テロメレース活性用試料年齢別各4計64採取済みであり、今後テロメア長およびテロメレース活性を測定していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成長に関して体長はノギス、体重は電子天秤を用いた測定がそれぞれ、年齢別計285および279個体終了している。テロメア長に関してはサザン法にしたがい、DNA抽出後に制限酵素Hinf Iで切断し、アガロースゲルにて電気泳動を行い、ナイロンメンブレンにトランスファーし、そのメンブレンを(γ-32P)ATPでラベルしたプローブでハイブリダイゼーションした後BAS-2500Macにて画像を取り込み、泳動したサイズマーカーの移動距離よりテロメア長測定ソフトTelometricにてテロメア長を求めている。テロメレース活性についてはTRAP法にしたがい、試料中のテロメレースによりTS伸長反応を行い、伸長産物をCXプライマーとのPCR反応により増幅した後、最後にPCR産物をポリアクリルアミドゲルで泳動して蛍光色素サイバーグリーンIで検出し、泳動像はPCに取り込み、画像解析ソフトImageJにて陽性対照Siha細胞と活性の比較を行っている。現在テロメア長、テロメレース活性の試料それぞれ、239および64個体の大半の測定を終えている。
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Strategy for Future Research Activity |
まだ終えていないテロメア長およびテロメレース活性の測定を終えてから、測定データの統計解析を行う。解析はモデル選択を行う予定で、成長(体長および体重)に関しては、線形モデル・指数モデル・漸近指数モデル・ゴンペルツ成長モデルの内からAIC(赤池情報基準)より評価する。テロメア長およびテロメレース活性に関しては、線形モデル、LOESS(局所重み付き1次式回帰)モデルの内からAICC1(改良赤池情報量基準)により評価する。その結果を論文にして、公表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究対象であるメダカの経時的な試料採取および測定を最優先させたため、物品費など支出費用が計画より低くなった。これは、本研究の実施期間を考慮し、購入物品を選定より共同研究する東京都老人総合研究所や日本獣医生命科学大学の他の部署の機器を借りて実験を行った方が結果を出せると考えたからである。次年度はテロメア・テロメレース研究が研究室でできる限り行えるように物品を購入することと、論文を作成後の英文校閲費および投稿後の論文掲載料に使用しようと考えている。 本研究で必須の分光光度計およびイルミネーターは現在耐用年数を過ぎた機器を使用しているため購入する予定である。また研究成果を論文として公表するため英文校閲費、また論文が受理された場合掲載料が必要な雑誌に投稿する予定なので、論文掲載料を支出する予定である。
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