2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25840025
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
北原 亮 立命館大学, 薬学部, 准教授 (70512284)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 圧力 / NMR / 蛍光 / 変性中間体 |
Outline of Annual Research Achievements |
高圧力NMR法を用いてユビキチンの局所変性状態の立体構造研究及びOuter Surface Protein A (OspA)の変性中間体の立体構造と熱力学解析を行った。またガス圧NMR法を開発し、T4リゾチーム及びそのキャビティー拡張型変異体L99Aへの分子内キャビティーへの酸素分子の相互作用について研究を行った。 ユビキチンについて、揺らぎを増幅させた合理的なアミノ酸変異(Q41N)、低温、弱酸性及び圧力摂動(250 MPa)を併用することにより、局所変性状態を約70%まで安定化することに成功した。NOESY測定より距離情報を、化学シフト値から二面角情報を収集した。しかし、局所変性状態では33-41番残基で構造の多様性のために信号強度が著しく減弱しており、その周辺の構造情報の抽出が困難となった。そのため、不対電子を有するMTSLを40番残基に挿入し、常磁性緩和促進PREを利用した構造情報の収集を試みた。これらの距離、二面角情報を用いて構造計算プログラムCYANAを用いた立体構造解析を行った。 OspAは270残基ほどのタンパク質であるが、加圧により中央部分からC末端にかけての約160残基に及ぶ領域が変性する。298 Kにおいて、500 MPaまで蛍光測定を行った。最安定状態から変性中間体への転移に伴う熱力学量を算出した。 酸素ガス圧NMR法により、T4リゾチームと酸素分子の相互作用について研究を行った。親水性及び疎水性キャビティーが存在するが、酸素分子は疎水性キャビティーにだけ選択的に相互作用することがわかった。酸素分子は、不対電子を有するため常磁性緩和促進PREによりNMRスペクトルに顕著な変化をもたらす。そのため10気圧以下のガス圧で、わずかな酸素結合でも鋭敏にNMR観測できることがわかった。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] NMR snapshots of a fluctuating ubiquitin structure2016
Author(s)
Soichiro Kitazawa, Takuro Wakamoto, Teppei Ikeya, Tomoshi Kameda, Maho Yagi-Utsumi, Koichi Kato, Christian Roumestand, Nicola J. Baxter, Mike P. Williamson, Ryo Kitahara
Organizer
The annual international EUROMAR conference 2016
Place of Presentation
オーフスコンサートホール(デンマーク)
Year and Date
2016-07-06
Int'l Joint Research / Invited
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