2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25840033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樹下 成信 岡山大学, 学内共同利用施設等, 助教 (60646917)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | VGLUT / 結晶構造解析 |
Research Abstract |
本課題を遂行する上で必要不可欠であった、AKTA FPLCを購入後日本での研究システムを構築した。また、さらに岡山大学薬学部の山下敦子教授の研究室にある、Mosquitoを使用してより高解像度の結晶作成および、基質、イオンの結合状態を解析している。 それとともに年間2回のUCSFへの長期滞在により、より多くの結晶化条件を作成し、分子置換法により、VGLUTホモログタンパク質の立体構造を電子密度から推察できるまでに至っている。現在は、他の結晶化条件(リピッドキュービックフェイズ法)等を用いてさらに高解像度の結晶を作成するとともに、基質結合体、位相差結晶の作成をスカイプ等を用いて日本、UCSF双方で常に討論しながら研究遂行中である。現在、推定できたVGLUTホモログタンパク質の結晶構造は3.7オングストロームと、論文作成で要求される解像度にも近い状態まできたことから、VGLUTホモログタンパク質の結晶化の論文作成の最終段階に入ったと考えている。 また、位相差結晶のための重元素の選定は済んでおり、結晶作成後の重元素浸潤条件を検討しながらこちらについても高解像度での位相差結晶の作成を目指している。基質結合結晶や、イオン結合結晶の作成においても以前よりより解像度の高いpH条件やPEG条件等を探索した。結晶が小さいため(~20um)、立体構造の解明には至っていないがより大きな結晶を得るために更なる解析をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
すでに電子密度マップから結晶構造の全体像を得ることができるまでになっていることから、当初よりも早いと考えている。また、必須アミノ酸残基と思われる部位への変異体も随時作成し、機能解析をしていることから、すでに論文作成前の最終検討段階に突入したと考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、再度UCSFに行くことも視野に入れながら、さらに結晶を作成するとともに、UCSFのビームラインを利用して回折データをみながらより解像度の高い化粧構造解析データの獲得を目指している。また、このプロジェクトも最終段階に入ったことから、回折データをもとに立体構造等をプログラミングを用いて作成する必要がある。最終的により自分の知識を広げる上でCCP4ソフトウェアのプログラミングを学ぶ会議や、蛋白質科学会等への参加により、より多くの情報を得ることについても積極的に行く。結晶構造が取れ次第、論文作成をして年度内の提出を目指している。
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