2014 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性物質重合オステオポンチンの新機能 -炎症における作用機序解明-
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25840034
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
西道 教尚 広島大学, 保健管理センター, 研究員 (00583486)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | オステオポンチン / 重合 / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 重合不能変異オステオポンチン (OPN/QA) Tg マウス (内在のOPN 遺伝子はホモで欠損) と2 型肺胞上皮細胞特異的にCre リコンビナーゼを発現するマウスを交配し、ゲノムDNA を用いたジェノタイピングにより目的の表現型 (OPN/QA+, SPC/Cre+, Spp1-) のマウスを選抜した。同マウスの肺及び腎臓由来cDNA を鋳型とした遺伝子発現解析によりOPN/QA 遺伝子が肺特異的に発現していることが確認され、目的の肺特異的OPN/QA 発現遺伝子改変マウスを得た。 2) ブレオマイシン気管内投与 (14 日間) による肺傷害モデルマウスに対してOPN 重合阻害抗体を投与し、肺組織標本のHE 染色及び炎症性サイトカインの遺伝子発現解析により肺の傷害を評価した。抗体非投与個体と比較して、抗体投与個体は肺組織標本の評価において傷害の程度がやや低いという結果を得た。しかし一方、炎症性サイトカイン遺伝子発現は非投与個体よりも高値を示していた。 3) 1) で作製した肺特異的OPN/QA 発現遺伝子改変マウスをブレオマイシン誘導肺障害モデルマウスと比較すると、OPN 遺伝子の発現量が極めて低かった。この結果から、ブレオマイシン誘導肺傷害では2 型肺胞上皮細胞以外の他の肺構成細胞もOPN を発現していることが予想され、生体内でのOPN/QA の機能解析は相同組換えによるマウスの作製が必要であることが考えられた。
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