2014 Fiscal Year Research-status Report
糖鎖に着目したアミロイド前駆体タンパク質の細胞内動態のリアルイメージング解析
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25840043
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
立田 由里子 独立行政法人理化学研究所, 疾患糖鎖研究チーム, 技師 (70392024)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / APP / O結合型糖鎖 / Clickケミストリー |
Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー病はアミロイドβ前駆体タンパク質(APP)がβ部位およびγ部位で切断されることによって生じるアミロイドβペプチド(Aβ)が脳実質に過剰に蓄積することが発症の引き金となっている。前年度までの研究結果から、APPのO―結合型糖鎖付加がアルツハイマー病発症原因の一つであるAβ産生を左右していることがわかってきた。そこで、今年度はAPPのO―結合型糖鎖付加が細胞内において、いつ・どこで起きているのか、さらに糖鎖修飾の有無とAβ産生経路がどのような関係を持つのかを明らかにするため、可視化イメージング観察を目的とした、細胞染色ツールの作製と条件検討を行っている。25年度では、APPの O―結合型糖鎖修飾の機序をClickケミストリーの手法を用い生化学的に証明することに成功した。26年度はそこからさらに発展し、超解像顕微鏡(STED)とHaloシステムという新しい技術を取り入れることにより、細胞膜移行後のAPPを可視化標識し、細胞内での動態を追うことに成功している。 また、APPの代謝とO-結合型糖鎖付加に深い関わりがあることがわかってきたので、25年度ではAPPにO―結合型糖鎖を付加する糖転移酵素の探索を行い絞り込むところまで進んでいたが、26年度はその結果を元にそれら糖転移酵素の改変を行うことによりAPP代謝への影響を追い、結果を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞染色などの実験は計画通り進んでおり、さらにAPPの糖鎖修飾を改変させることによるAPP 代謝への影響もほぼ結果を得ることができているので。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度ではSTED技術とHaloシステムという最新の技術を取り入れ、様々な条件検討を行うことにより、通常の顕微鏡では見えていなかったAPPの細胞内動態を追うことができるようになってきている。27年度はそれら結果を元にさらに詳細な解析を進めて行く。最終目標はリアルタイムイメージングではあるが、生きた細胞を用いての詳細な解析は難しいことが予想され、その場合は細かく時間を区切ることによりAPPの挙動を追う。 26年度ではAPPのO-結合型糖鎖付加をコントロールし、APPの代謝に影響があることをほぼ確認できている。27年度では、それら結果の再現性を確認するとともに、どのようにしてO-結合型糖鎖付加がAPPの代謝に影響を与えているのかについても追って行く。
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