2013 Fiscal Year Research-status Report
in vivoイメージング解析による血管平滑筋の収縮機構の解明
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25840050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
堀川 一樹 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 特任教授 (70420247)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | イメージング / cGMP / 血管平滑筋 |
Research Abstract |
FRET型cGMP指示薬の機能向上を目的とした指示薬開発を行った。具体的にはFRET効率変化を最適化するため、ドナーならびにアクセプターとしてシアンならびに黄色蛍光タンパク質(ECFP, Venus)の完全長もしくはこれらの円順列変異体(cp173ECFP, cp173Venus)を材料に、その順列の入れ替えを含めた合計8種類のFRET骨格を作製した。さらにこれらのドナー・アクセプターの間にcGMP感受性モチーフであるprotein kinaseG もしくはcGMP specific phosphodiesterase(PDE5)の部分配列を挿入した指示薬をデザインした。大腸菌もしくはヒト培養細胞由来の精製指示薬タンパク質を得た後、in vitroでの性能評価を行った結果、従来の指示薬にくらべてシグナル変化率が5倍に向上(変化率=250%)した新たな指示薬を開発する事に成功した。HEK293細胞ならびに平滑筋細胞を用いた生細胞内での機能評価を行ったところ、cGMPシグナルをトリガーするNO刺激に対して、150%という大きなFRETシグナル変化を示す事を確認した。In vitroでの解離定数を決定したところ、Kd=1μMであり、生体内でのライブイメージングに適した性能を有していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来に比べ機能が大幅に向上したcGMP指示薬の開発に成功しており、培養平滑筋細胞での機能検証での良好な結果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに開発したcGMP機能性指示薬を用いた生体内ライブイメージングを行う。まずは、血管平滑筋細胞で本指示薬を発現するトランスジェニックマウスを作出するため、発現ベクターの構築を行う。予備的な実験から、平滑筋特異的な遺伝子であるSM22alphaの発現制御領域(プロモーター)では十分量の指示薬を発現できないことが示唆されたため、CAGプロモーター::LoxP-STOP-LoxP--指示薬遺伝子という発現ユニットを構築し、トランスジェニックマウスの作出を行う。得られたマウスをSM22alpha::Creマウスと交配する事で平滑筋細胞特異的に本指示薬を発現するマウスを得、cGMPの生体内動態についてライブイメージング解析する。モデルマウスの作出には時間を要するため、ゼブラフィッシュを用いたパイロット研究も並行して行う。
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Research Products
(4 results)