2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規還元酵素ERdj5による小胞体恒常性維持機構の解明
Project/Area Number |
25840079
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
潮田 亮 京都産業大学, 総合生命科学部, 助教 (30553367)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | タンパク質品質管理 / レドックス / 小胞体関連分解 / カルシウム恒常性 |
Outline of Annual Research Achievements |
以前から、我々は小胞体内腔で還元酵素として働くERdj5を同定した(Ushioda et al. 2008 Science)。新たに内在性ERdj5と小胞体カルシウムポンプSERCA2がジスルフィド結合を介して結合することを見出し、SERCA2ポンプの機能を制御していることを見出した。最近、ERdj5自身が小胞体内腔のカルシウム濃度に応じて、オリゴマーを形成し、SERCA2との結合・解離が小胞体のカルシウム濃度に依存していることを証明し、論文投稿準備中である。小胞体関連分解において、ERdj5は自身の還元活性によりミスフォールドタンパク質のジスルフィド結合を切断し、立体障害を低減してサイトゾルへと逆行輸送する。しかし、小胞体からサイトゾルに逆行輸送できないような巨大な凝集体の小胞体からの除去に関しては不明な点が多い。コラーゲンの小胞体への蓄積とその凝集体形成がオートファジーの阻害によって顕著に進み、細胞死の原因になることをつきとめた。特に肝星細胞では小胞体ストレス依存的な細胞死が引き起こされ、肝硬変の治療法に応用できる知見であった(K.Kawasaki, R.Ushioda et al. 2015 J. Biol. Chem. )。このことはコラーゲン凝集体がオートファジーによって小胞体から除去されることを強く示唆している。今後、小胞体に蓄積した巨大凝集体の除去メカニズム解明の足掛かりになる研究成果である。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Retarded PDI diffusion and a reductive shift in poise of the calcium depleted endoplasmic reticulum2015
Author(s)
Avezov E, Konno T, Zyryanova A, Chen W, Laine R, Crespillo-Casado A, Melo E, Ushioda R, Nagata K, Kaminski CF, Harding HP, Ron D
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Journal Title
BMC Biol.
Volume: 13(1):2
Pages: 1-15
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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