2016 Fiscal Year Annual Research Report
Genetic mechanisms of speciation in two closely related bitterling fishes
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25840145
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
橋口 康之 大阪医科大学, 医学部, 講師 (70436517)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | タナゴ亜科 / 魚類 / 種分化 / 適応進化 / RNA-Seq / RAD-Seq / 生物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、同所的に生息する2種の近縁なタナゴ類であるヤリタナゴとアブラボテについて、2種間の生殖隔離に関わる形質の遺伝的基盤を特定すること、および野外集団でそれら2種間に隔離が成立する条件を解明することを目的としている。 今年度は、2015年度に研究室で作出したヤリタナゴ-アブラボテ種間雑種2代目(F2)77個体を固定・写真撮影・形態測定及び標本作製を行った。また各個体の鰭からDNAを抽出した。また、2014年度に作出したF2雑種90個体についてRAD-Seqを実施し、連鎖地図の作製及び種差に関わる形質のQTLマッピングを行うためのSNPマーカーの作成を試みた。RADライブラリ作成後、次世代シーケンサー(Illumina HiSeq 4000)により1個体あたり300,000-800,000リード程度の塩基配列断片を決定した。しかし、得られたデータ量が少なかったためか、すべての個体に共有されるSNPマーカーを十分に得ることができなかった。今後、RAD-Seq解析については、再度次世代シーケンサーによる塩基配列決定を行うことで、遺伝学的解析に使用可能なSNPマーカーの数を増やすとともに、解析に使用するF2雑種の個体数もさらに増やす予定である。2013年度以降実施しているタナゴ類2種のRNA-Seqに基づく多数遺伝子座による系統解析・遺伝子発現解析については、現在各種4地域集団および近縁種5種のデータを取得し、約10,000遺伝子座、300万塩基の配列データに基づく系統解析を実施した。その結果、種内の地域変異の詳細及び種間交雑の実態、種特異的な遺伝子変異などを明らかにすることができた。これらの成果については現在論文を作成中であり、国際学術雑誌に投稿する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Alteration of development and gene expression induced by in ovo-nanoinjection of 3-hydroxybenzo[c]phenanthrene into Japanese medaka (Oryzias latipes) embryos.2017
Author(s)
Kun Chen, Yuki Tsutsumi, Shuhei Yoshitake, Xuchun Qiu, Hai Xu, Yasuyuki Hashiguchi, Masato Honda, Kosuke Tashiro, Kei Nakayama, Takeshi Hano, Nobuo Suzuki, Kazuichi Hayakawa, Yohei Shimasaki, Yuji Oshima
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Journal Title
Aquatic Toxicology
Volume: 182
Pages: 194-204
DOI
Peer Reviewed
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