2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25850098
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| Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
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Principal Investigator |
本山 三知代 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産物研究領域, 主任研究員 (20414683)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 食品 / 油脂 / 固体脂 / 分光 / 分析化学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
食用油脂製品の製造・流通過程における固体脂含量のモニタリング技術の開発を目指して、ラマン分光法により固体脂含量が非破壊的に測定可能か実験をおこなった。
昨年度に用いたものとは異なる食用油脂サンプルセット（ラード、牛脂、植物油脂、ショートニング、調製油脂、ファットスプレッド、マーガリン、食用硬化油、分別油、エステル交換油、計105サンプル）および油脂標品（13サンプル）について、昨年度と同様の方法により、NMR-SFC（既存のNMR法による固体脂含量）とラマンスペクトルを測定して関係を調べた。ラマンスペクトルから予測したNMR-SFCの精確度は±5％であったが、NMR-SFCの計測精度1.3％を含んでおり妥当な値であると考えられ、ラマンスペクトルから高い精度でNMR-SFCを予測することが可能であることが明らかとなった。
しかし一方で、NMR-SFCとラマンスペクトルの関係について得られた回帰式は、食用油脂と標品とで一致しなかった。さまざまな分子種からなる食用油脂は不安定な結晶多形を形成しやすいことが、両者が異なる理由だと考えられた。ラマン分光法により求められる固体脂含量は、既存のNMR-SFCとは異なり、結晶の安定性や結晶多形の違いによる結晶構造の差異を考慮したものとして提案可能である。
また固体脂含量を定量する際に用いる、ラマン装置校正用の標準試料についても検討をおこなった。油脂に比べ安定性・保存性の高いポリエチレンについて利用可能性を検討したが、適当な結晶化度を持つ均質な試料の調製が困難であることがわかった。そのため、安定性は劣るが油脂標品を用いて検討をおこなった。油脂は結晶化条件に応じて結晶状態が変化するため、油脂の採用には困難が予想されたが、適切な標品と条件を選ぶことにより、校正用標準試料として利用できると考えられた。
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