2014 Fiscal Year Annual Research Report
水溶性タンパクを付加した新しい仔魚用人工飼料の開発
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25850141
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
芳賀 穣 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (00432063)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 水溶性タンパク / 仔魚 / 微粒子飼料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、水溶性タンパク質に富むシラス由来の非加熱タンパク質を配合した微粒子飼料の効果ならびに水溶性タンパクに富むと考えられる天然動物プランクトンを給餌したヒラメ仔魚の飼育成績ならびに体成分を調べた。シラスから調整した加熱および非加熱魚粉を作成し、これらを各々配合した微粒子飼料を孵化後15日目のヒラメ仔魚に26日間与えた。対照区には、動物プランクトンを飽食給餌し、配合飼料区にはその3/1の生物餌料を配合飼料と併用給餌した。その結果、配合飼料区の飼育成績は、対照区よりも有意に劣ったものの、配合飼料区間では、消化管中に配合飼料が観察される個体の割合が有意に高かった(p< 0.05)。全長についても孵化後35日目及び40日目において非加熱魚粉飼料区が加熱魚粉飼料区よりも有意に大きくなった(p< 0.05)。また、発育ステージも孵化後35日目及び40日目において非加熱魚粉飼料区が加熱魚粉飼料区よりも発育段階の進んだ仔魚の出現率が有意に高かった(p< 0.05)。 次に水溶性タンパクに富むと考えられる天然動物プランクトンならびにアルテミアノープリウス幼生を15日齢のヒラメ仔魚に給餌して、飼育成績ならびに体成分を調べた。市販の凍結天然動物プランクトンおよびDHA強化後に冷凍したアルテミアノープリウス幼生を与える区を設け、比較対象としてDHA強化したアルテミアノープリウス幼生をそのまま与える区を設け、26日間飼育した。その結果、生残率、成長および発育については、市販の凍結天然動物プランクトンおよびDHA強化後に冷凍したアルテミアノープリウス幼生を与える区の間には差は見られなかった。しかし、魚体内の成分では、凍結コペポーダを与えたもののエイコサペンタエン酸ならびに遊離アミノ酸含量が有意に高かった(p< 0.05)。
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Research Products
(2 results)