2013 Fiscal Year Research-status Report
国際農業交渉における主要国の交渉戦略に関する計量研究
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25850152
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
外園 智史 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (40611570)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際農業交渉の現状 |
Research Abstract |
本研究の目的は、WTO農業交渉やFTA・TPP交渉に代表される、現在進行中の国際農業交渉ついて計量分析を行い、主要輸出入国の受ける影響と、貿易交渉における主要各国の戦略について考察することである。本年度は、国際農業交渉の現状の調査分析や国際農業交渉の実態に即したモデルの開発、モデルで必要となる各種パラメータの推計を計画していた。このうち、国際農業交渉の現状について、交渉主要国の中の多くがTPP交渉に参加しつつあることを鑑み、関税割当を含む関税率が交渉の中心となっていくことが明らかとなった。これを踏まえ、これまで開発してきた、輸出国家貿易企業を含む国際農業交渉のシミュレーションモデルに加え、関税割当制度を含んだモデルの開発を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
TPP交渉自体が混迷の様相を深めていることもあり、その実態把握に時間を集約したため、若干進捗状況は遅れている。ただし、次年度に予定していたデータの収集については前倒しできた部分もあるため、結果として、次年度中には進度を計画通りに戻せる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の進捗状況を踏まえ、次年度には、まず計算可能な分析モデルを年度前半にも構築する予定である。また、使用するデータについては一定の目途が立っているが、使用するパラメータについては、すでに研究蓄積のあるデータを用いるべきかどうか、分析に含まれる国々について統一的な推計が可能かどうかなどをもって判断する予定である。そして、関税率の削減など、現在議論されている交渉に合わせ、政策シミュレーションを行う予定である。
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