2015 Fiscal Year Annual Research Report
公共マイクロアレイデータを用いた家畜QTL候補遺伝子の探索システム
Project/Area Number |
25850185
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 洋和 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (30597810)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | QTL候補遺伝子 / RNA共発現情報 / SNP共関連情報 / 黒毛和種 / 飼料利用性 / 遺伝子ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
NCBI Sequence Read Archive(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sra)のSRP002394から得たBovine Gene Atlas(http://bovineatlas.arl.arizona.edu/)の網羅的遺伝子発現データに基づいて、遺伝子発現量の相関情報からRNA共発現ネットワークを構築した。また、黒毛和種直接検定牛を対象とした複数の飼料利用性関連形質のゲノムワイド関連解析を実施し、その結果に基づいてSNP共関連ネットワークを推定した。さらに、SNP共関連およびRNA共発現の2つの情報を組み合わせた利用を考え、両社の共通ネットワークについて検討を加えた。 推定された各ネットワークについて、多くの遺伝子と接続する少数の遺伝子が存在するという生物学的ネットワークの特性であるスケールフリー性を調べるとともに、GeneMANIA(http://genemania.org/)における既知情報に基づく6種類の遺伝子ネットワーク(co-expression、co-localization、physical interaction、genetic interaction、predicted、shared protein domain)との類似性を評価した。 スケールフリー性については共通ネットワークで最も高いことが示された。また推定された3つのネットワークの何れにおいても、既知のネットワークとの類似性が認められた。とくに、スケールフリー性の高い共通ネットワークにおけるハブ遺伝子(接続している遺伝子の数が多い)には、飼料利用性と関連する機能をもつ遺伝子が多く含まれ、QTL候補遺伝子探索のための新たなリソースとなり得ると考えられた。
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