2014 Fiscal Year Research-status Report
アミノ酸・ペプチドの新規修飾法の開発と新規アミドイソスターの開発
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25860005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
相川 春夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (70547322)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ペプチドイソスター / 金触媒 / オキサザボロリジン / ゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
セリン側鎖水酸基の置換反応に関しては、アリルスズを求核剤として金触媒存在下反応を行ったが、温度を上昇させても原料が回収され目的とする生成物は得られなかった。求電子剤の活性化としてカチオン性金触媒のカウンターアニオンを変える、求核剤としてアニオン性の有機ケイ素化合物シリケートを使用する等検討する。ペプチド末端の官能基に関してはアセチル化されたN末端の修飾は困難であったため、N末端をチオアセチル化したモデル基質で予備検討を行ったが、目的の生成物は得られなかった。現在、条件検討を行っている。 新規ペプチドイソスターの開発に関して、オキサザボロリジンを導入した環状ペプチドを合成し、CXCR4に対する結合を競合阻害実験によりアッセイする予定であったが、アッセイ系の再現性が取れなかったため、評価できなかった。今後、酵素分解耐性試験等の異なるアッセイ法を以って本骨格の有用性を示す。 Fmocアミノ酸のゲル化研究では、4-ペンテン側鎖を有するFmocアミノ酸で種々の有機溶媒のゲル化を検討した。非極性溶媒でゲル化が起こることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ペプチドイソスターの開発に関して目的としていたオキサザボロリジンを導入した環状ペプチドの合成はESI-MSから確認できたもののアッセイ系の再現性が取れず、評価ができなかった。 Fmocアミノ酸によるゲル化は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
セリン側鎖水酸基の置換反応に関しては、求電子剤の活性化としてカチオン性金触媒のカウンターアニオンを変える、求核剤としてアニオン性の有機ケイ素化合物シリケートを使用する等検討する。ペプチド末端の官能基に関しては求電子剤の検討、反応条件検討を行う。 新規ペプチドイソスターの開発に関して、オキサザボロリジンを導入した環状ペプチドに対して酵素分解耐性試験等の異なるアッセイ法を以って本骨格の有用性を示す。 Fmocアミノ酸のゲル化研究では、側鎖の検討、溶媒の検討を行う。
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Causes of Carryover |
オキサザボロリジン骨格をペプチドイソスターとして環状ペプチドFC131に導入し、イソスターとしての有用性をCXCR4結合活性による評価で行う予定であったが、CXCR4結合活性評価の再現性が取れなかったため、種々の環状ペプチドへの導入と酵素耐性、水溶性、環状構造の安定性評価により本イソスターの有用性を示すこととしたため、未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
オキサザボロリジン骨格を導入した種々の環状・非環状ペプチドの合成と評価、及び研究結果の学会での発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとした。
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