2014 Fiscal Year Annual Research Report
高効率shRNAスクリーニング法によるエクソソームの産生と放出機構の解明
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25860047
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 孟史 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任研究員(常勤) (60635100)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | エクソソーム / shRNAライブラリー / スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
エクソソームは免疫、癌、ウイルス感染症など様々な生命現象や疾患に深く関与すると考えられている。しかしながら、エクソソームの産生と放出機構が未解明である為、生体内でのエクソソームの生理機能はほとんど解明されていない。そこで本研究ではエクソソームの産生と放出を制御する分子をshRNAライブラリーとFACSAriaを用いた高効率スクリーニング法で網羅的に同定し、その全容を明らかにする。 まず、エクソソームの放出関連分子のスクリーニング法として、FACSを用いた高効率スクリーニング系およびELISA法を用いた定量的スクリーニング系を構築した。一次スクリーニングとして、FACSを用いた高効率スクリーニング法を用いて、shRNAライブラリーを導入した細胞集団からエクソソーム産生に異常をもつ細胞集団を採取した。シークエンス解析により特定された数種類の候補分子はELISA法によりエクソソームの産生や放出に関与しているかを評価した。スクリーニングの結果、エクソソームの放出を制御する分子としてミオシンおよびその関連分子を取得した。それぞれの分子のノックアウト細胞や過剰発現細胞を作成し、ナノ粒子解析装置やウェスタンブロッティング法を用いてさらに詳細なエクソソーム放出の解析を行った。さらに、生体でのエクソソームの役割を明らかにするために、ミオシン遺伝子に変異をもつマウスを用いて解析を行った。その結果、炎症時に免疫細胞がエクソソームを介してコミュニケーションをとっており、その放出がミオシンによって制御されていることを明らかにした。
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