2013 Fiscal Year Research-status Report
マクロファージにおけるMafBによる補体C1q転写制御機構の解明
Project/Area Number |
25860205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
濱田 理人 筑波大学, 医学医療系, 助教 (20567630)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | C1q / 自己免疫疾患 / マクロファージ / アポトーシス / MafB |
Research Abstract |
マクロファージにおけるMafBの機能は不明な点が多いことから、申請者はMafBの機能を網羅的に調べるため、発現マイクロアレイ解析を行い、C1qa遺伝子がMafb欠損マクロファージで減少していることを見いだした。補体C1qは、死細胞認識因子および老化促進物質として知られているが、その転写制御機構は不明である。 平成25年度の研究では、生体内におけるMafBの機能解析として、自己免疫疾患モデルの誘導実験を行った。Mafb欠損マウスは、生後間もなく死亡する。そのため成体でのMafBの機能を調べるために、胎児肝細胞をX線照射したマウスへ移植し、血液が完全に置き換わったものを以後の実験に使用する。移植後1年程度経過したMafb欠損マウスの血清中の抗核抗体、抗dsDNA抗体価をELISAおよび、HEPANAテストによって測定したところ、野生型に比べて有意に自己抗体が増加していることが明らかとなった。また、腎臓の組織切片を作成し、抗IgG抗体で免疫染色を行ったところ、Mafb欠損マウスでは明らかにIgG陽性の糸球体が増えていることが分かった。また、MafBによるC1q遺伝子群の制御機構の解析については、補体C1qを構成するC1qa、C1qb、C1qcの遺伝子座は数キロベース(kbp)ほどの間隔で近接しており、C1qa、b、cの各プロモータ領域を調べると哺乳類でよく保存されたMaf認識配列(MARE)が存在する事がわかっている。平成25年では、このプロモーター領域のMARE配列に変異を入れた解析をおこなった。その結果、MARE領域に変異を入れた構築ではルシフェラーゼ遺伝子が発現しないことが明らかとなった。以上のことからMafBはC1qを直接制御することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血液を再構築させたMafb移植マウスは当初の仮説のとおり、自己抗体が増え、腎臓への抗体の沈着が見られた。また、ルシフェラーゼアッセイの結果、MAREに変異を入れた構築では、MafBがC1qa, b, cの三つのプロモーターを活性化できないことが明らかとなった。これらの結果は、MafBがC1qを介して自己免疫疾患に重要であるという仮説を支持している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果では、MafBがC1qの制御を介して、マクロファージのアポトーシス貪食についての結果を示してきたが、今後はさらにMafBが何によって制御されているのか詳細に明らかにする。とくに、PPARδなどの転写因子の制御下にC1qがあることが報告されており、MafBとPPARδの関係をあきらかにする。また、加齢したMafBノックアウトマウスの解析を行い、C1qの発現が各臓器で減少しているのか検討する。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] MafB promotes atherosclerosis by inhibiting foam-cell apoptosis2014
Author(s)
Michito Hamada, Megumi Nakamura, Mai Thi Nhu Tran, Takashi Moriguchi, Cynthia Hong, Takayuki Ohsumi, Tra Thi Huong Dinh, Manabu Kusakabe, Motochika Hattori, Tokio Katsumata, Satoko Arai, Katsuhiko Nakashima, Takashi Kudo, Etsushi Kuroda, Chien-Hui Wu, Pei-Han Kao, Masaharu Sakai, Hitoshi Shimano, Toru Miyazaki et al
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Journal Title
Nature communications
Volume: 5:3147
Pages: 1-14
DOI
Peer Reviewed
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