2015 Fiscal Year Annual Research Report
マクロファージにおけるMafBによる補体C1q転写制御機構の解明
Project/Area Number |
25860205
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
濱田 理人 筑波大学, 医学医療系, 助教 (20567630)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | C1q / 自己免疫疾患 / マクロファージ / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトでは1日に10億個の細胞死が誘導されるが、それらはマクロファージなどの貪食細胞によりすみやかに除去されて免疫寛容が誘導され、組織の恒常性が維持される。この機構が破綻し死細胞が遺残すると、それらに対する自己抗体が誘導され自己免疫疾患などの原因になる。死細胞は通称「eat me」と呼ばれるシグナルを提示し、マクロファージがこれを認識し、貪食すると考えられている。 当研究室では、マクロファージに発現するLarge Maf転写因子MafBの機能を解析している。 MafBはMaf認識配列(MARE)に結合し標的遺伝子の発現レベルを制御することが分かっている。マクロファージにおけるMafBの機能は不明な点が多いことから、申請者はMafBの機能を網羅的に調べるため、発現マイクロアレイ解析を行い、C1qa遺伝子がMafB欠損マクロファージで減少していることを見出した。補体C1Qは、死細胞認識因子及び老化促進物質として知られているが、その転写制御機構は不明である。平成26年度では生体内におけるMafB機能解析として、自己免疫疾患モデルの誘導実験を行い、MafBがC1qを介して自己免疫疾患を阻害することが明らかとした。 平成27年度ではゼブラフィッシュの実験系を用いて、MafBがC1qを制御することを示し、種を超えてこのメカニズムが保存されていることを明らかにした。 現在はヒトのMAFB変異患者のサンプルを用いてC1Qの発現がどうなるのか検討し、すべての結果を論文にまとめている。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] MafB deficiency accelerates the development of obesity in mice2016
Author(s)
Mai Thi Nhu Tran, Michito Hamada, Megumi Nakamura, Hyojung Jeon, Risa Kamei, Yuki Tsunakawa, Kaushalya Kulathunga, Yuan-Yu Lin, Kumiko Fujisawa, Takashi Kudo, Satoru Takahashi
-
Journal Title
FEBS openbio
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
-
-
-