2013 Fiscal Year Research-status Report
メカニカルストレスの関与するALI/ARDSの病態解明
Project/Area Number |
25860209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
麻生 裕紀 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80635590)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | メカニカルストレス / カルシウムチャネル |
Research Abstract |
ALI/ARDS・喘息・COPD・間質性肺炎など肺炎症性疾患の病態においてメカニカルストレスの関与・影響につき検討した。 培養ヒト気道平滑筋細胞を用いた実験において培養細胞伸展装置を使用したメカニカルストレス刺激により細胞内からのATP放出が認められた。さらに、強度・時間依存性に認められた。ストレス刺激によるATP放出は、monensinやN-ethylmaleimideにより抑制され、主に小胞分泌によるものであることが推測された。一方、TRPV4 siRNA導入によりATP放出の抑制は認められず、ヒト気道平滑筋細胞のATP放出にTRPV4の関与は認められなかった。 正常ヒト肺線維芽細胞を用いた実験において基質硬度調整培養dish(2kPa, 25kPa)・plasticdishを使用してメカニカルストレス刺激により基質硬度依存性に細胞遊走能の亢進が認められた。 以上の知見よりメカニカルストレスにより気道平滑筋細胞においてはCaシグナルを介したATP放出が認められ、肺線維芽細胞においては基質硬度依存性に細胞遊走能の亢進が認められている。肺炎症疾患の病態に関してのメカニカルストレスの関与が推測され、さらなるメカニズムの解明が今後の研究課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、ALI/ARDS・間質性肺炎・喘息・COPDなど肺炎症疾患に対するメカニカルストレスの関与・メカニズムを解明することであり、気道平滑筋細胞・線維芽細胞により機能変化を見出すことができていることが主な理由である。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、肺炎症疾患に対するメカニカルストレスの関与・メカニズムのさらなる解明を行う。
|