2016 Fiscal Year Annual Research Report
The examination of mechanism of specific rejection
Project/Area Number |
25860370
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
井上 善博 大阪医科大学, 医学部, 助教 (90646762)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 移植拒絶反応 / 主要組織適合性抗原 / 発現量 / 抗原の数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、移植片上のMHCクラスI分子とその移植片を認識する受容体との結合を、受容体KOや抗体等により特異的に阻害し、拒絶反応を制御する。また、ヒト型抗体を用いることにより抗体の有用性および臨床への応用を検討した。つまり、トランスジェニックマウスの皮膚をC57BL/6マウスに移植し、移植片上のH-2Dd, H-2Kd分子を非自己と認識する受容体(MMR-1, MMR-2)に対するモノクローナル抗体(R15, R12)を用いて移植拒絶反応を抗原特異的に制御することを研究した。 まず第一に、H-2Dd, H-2KdやH-2DdKd分子を発現するトランスジェニックマウスやtransfectantsを樹立した。それらを野生型マウスに移植し、移植片拒絶の強さ(rejection rate)が、主要組織適合性抗原(MHC)クラスI分子の発現量(gene expression rate)には相関せず、異なるMHCクラスI抗原の数(transgene number)に依存することは確認できたものの、H-2DdやH-2Kd分子を認識する受容体であるMMR1やMMR2をノックアウトしたC57BL/6マウスを作製し、MMR1やMMR2がH-2DdやH-2Kd分子の識別および拒絶反応に必須であることを明らかにするにはまだまだ精度が不良であった。 また、MMR1, MMR2に相当するHLA-B44, B62に対しても同様に、R15, R12モノクローナル抗体による拒絶反応の制御を確認したが、効果は不良であったため更なる改良を要すると考える。
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