2014 Fiscal Year Research-status Report
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25860415
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
福井 正樹 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 視覚生理学研究室, 医師 (30464978)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 実用視力計導入 / 高次機能評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
私の研究期間中の異動に伴い、移動先での検査機器(実用視力計)がないことが昨年、大きな問題となっていた。こちらを解消するべく、平成26年度は国立病院機構東京医療センターにおける実用視力計の導入及びシステムの構築をおこなった。そして、実際に国立病院機構東京医療センターの精神科の協力のもと、認知症患者および健常者の被験者のリクルートが始まった。また、同時に慶應義塾大学においても倫理審査申請を行い、承認を受けたため、アルツハイマー病患者を中心に軽度認知症患者のリクルートが始まった。 被験者に実用視力測定を行うと、実用視力の測定値でも評価ができるが、測定の時間経過の中での視力の推移の仕方にもいくつかのパターンがあることが示され、これを分類しながら評価を行うことができる可能性が出てきており、統計・解析の際に新たなテーマとして掲げられることが検討される。 ただし、実際に検査を行ってみると高齢者であり、ドライアイの合併や白内障によると思われるコントラスト感度の低下など除外項目に当たる被験者も多く、今後のリクルートの仕方や評価方法に関して検討が必要であることがわかった。 リクルートに関しては健常者では白内障術後などで多く集まる見込みがたったが、認知症患者に関しては精神科の協力が必要であり、引き続き認知症患者のリクルートの協力を国立病院機構東京医療センターおよび慶應義塾大学病院メモリークリニックに呼びかけていく必要性がわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国立病院機構東京医療センターへの実用視力計の導入に遅れがあり、当初より遅れているが、検査体制が整い、実際にリクルートが開始されたため、平成26年度の1年間の進行としては予定通りと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度はもともとの予定であった被験者のリクルート・検査を行い、解析・発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度は実用視力計の購入を主に行っている。当初の計画と使用方法は異なるが、研究責任者が本研究を行うにあたり、必要な検査機器であるため、購入した。これにより平成25年度からの繰越および平成26年度使用予定の助成金を合わせた額より実用視力系の購入費が下回ったため、次年度繰越金が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初より遅れている計画を遂行するため、平成27年は検査結果の統計・解析、また、外部への発表などを行っていくことに使用したいと考えている。
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