2014 Fiscal Year Research-status Report
MRI画像上の腰部脊柱管狭窄有所見者の予後とその予測因子:住民コホートの追跡
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25860448
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
石元 優々 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20508030)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 一般住民調査 / 追跡調査 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
現在に至るまで腰部脊柱管狭窄症(LSS)の一般住民を対象とした調査は行われたことがなく、またLSSのnatural historyについても不明である。本研究は一般住民を対象としLSSの自然経過、また発症率を調査することである。 我々は和歌山県太地町、日高川町で実施したThe Wakayama Spine Studyの第1回追跡調査として平成24,25年の2年間を追跡調査期間とし、各年に申請者がフィールドに入って、400項目を超える問診票調査、身体・運動機能検査(6m歩行、片足立ち検査、いす立ち上がり検査を含む)、脊椎外科による神経学的診察を実施した。加えて、すべての対象者のADL、QOLの推移、要介護移行の有無、死亡転出についても情報を得ている。また参加者全員に対し車両搭載型MRIを用い全脊椎MRI 撮像を行った。これらをもとに平成26年度は、MRI有所見無症状者からのLSS発生率、有症者のLSS症状の増悪率を推定するための、DATA整理を行った。整理のうちこみに関しては専門の業者に任せ、これが整理できた後でベースライン調査時のDATAとリンケージを行った。(ベースラインDATA:平成21年度に実施されたMRIを用いたLSSベースライン調査における問診票調査、身体・運動機能検査、診察所見結果etc) これらのDATAを解析することにより、LSS発生の危険因子、LSS増悪の危険因子、あるいはLSSが原因となる要介護移行や死亡の影響因子を同定し、LSS予防による地域住民、特に高齢者のQOLの維持増進に貢献したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
追跡調査を予定通りに終えることができ、DATAについても整理することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
The Wakayama Spine Studyは前向きコホート研究である。このため住民の協力なくしては研究をすすめることはできない。調査とともに住民への理解を得るために、講演や結果説明などアフターケアを怠らないことに努めたい。これにより追跡率を保つことが研究の質を保つために必要であると考える。 また結果について随時各学会で発表し、また論文にしていく予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度分は物品などは特に不足していなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
発表や論文作成に使用する予定である。
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