2013 Fiscal Year Research-status Report
骨量・骨質両面からの骨折予防対策のための男性骨粗鬆症コホート5年次追跡調査
Project/Area Number |
25860452
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 講師 (10330797)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨折 / 骨粗鬆症 / コホート研究 / 男性 |
Research Abstract |
申請者の目的は、骨粗鬆症研究分野で我が国最大の男性コホートとしてベースライン調査を完了したFORMEN Studyの5年次追跡調査を実現し、骨質指標の終末糖化産物であるペントシジン、終末糖化産物の内因性分泌受容体、ホモシステイン、低カルボキシル化オステオカルシンと男性骨折について検討することである。さらに、糖尿病や慢性腎疾患による続発性骨折は骨量よりも骨質に寄与が大きいとされる海外の所見が日本人男性でも認められるかを検討する。 本研究であるFORMEN Studyは藤原京スタディの部分研究である。「元気高齢者の元気の秘訣を探るコホート研究-藤原京スタディ-」は奈良県下の奈良市、橿原市、大和郡山市、香芝市に在住の65歳以上の独歩(杖歩行)可能な男女4,457人を対象とする大規模コホート研究である。平成24-25年度に、FORMEN Studyのベースライン研究を終了した65 歳以上の男性2012人の内、この5 年間での死亡、転居、長期入院、施設入所を除く約1,900 人を対象とした5年次追跡調査を実施した。平成24年度には1,516人の追跡調査が完了していた。平成25年度は未だ追跡調査を行っていない477人を対象とした。これらの者について、生活習慣調査、基本的属性、骨密度、血液生化学検査を実施した。 調査への参加者は122名であった。追跡期間中の死亡は171名であった。5年次追跡調査が完遂できた者は平成24年度調査と合わせて1,638名であり、追跡率は89%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は追跡調査により骨折発生の把握、骨密度測定を行うことを目的としていた。平成25年度の追跡調査対象者は477人であり、その内122名(26%)が調査に参加した。平成25年の受診率は低かったが、平成24年度調査参加者と合わせると1,638名となり、追跡率は約90%となった。そのため、本研究課題の目的を達成するための調査集団の維持ができたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の研究計画通りに行う。平成24年度、平成25年度に行った追跡調査結果のデータベースを作成する。そのデータベースを基にデータクリーニングを行い、解析用データベースを完成させる。 ベースライン時の骨密度、骨質指標(ペントシジン、esRAGE、ホモシステイン、ucOC)骨代謝指標(PINP、OC、CTX、TRACP5b)と骨密度や骨折等との関係を検討する。さらに、糖尿病、慢性腎疾患と骨密度や骨折等との関係について、骨密度、骨質指標(ペントシジン、esRAGE、ホモシステイン、ucOC)骨代謝指標(PINP、OC、CTX、TRACP5b)の関与を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今回の追跡調査の参加者が予測した数よりも僅かに少なかったために、当該助成金が生じた。 翌年度分に今回生じた当該助成金を合わせ、当初の計画を予定通り進めると共に、より研究を充実させるためにコホートの維持ができるための対策を行う。
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