2014 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児に関連する因子の縦断的検討‐生活習慣に着目して
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25860460
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
溝呂木 園子 山梨大学, 総合研究部, 助教 (20642284)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 発達障害 / 生活習慣 / 5歳児健診 / コホート研究 / 睡眠 / 食事 |
Outline of Annual Research Achievements |
先駆的な自治体においては、発達障害の早期診断・早期支援を目的に5歳児健診が導入されている。そこで、5歳児健診時に小児神経科医が診察している地域において、発達障害(自閉症スペクトラム、注意欠如・多動性障害)が疑われた児における、乳幼児期の発育・発達および食事や睡眠などの生活習慣との関連を出生コホート研究により縦断的に検討する。 対象は、小児神経科医が診察を開始した平成19年度以降に5歳児健診を受診した児(約1200名)に、平成24年度から2年間の約500人を追加する。乳幼児健診データと娠届出時から追跡している出生コホートのデータを用いて、5歳児健診で発達障害が疑われた児の、幼児期の発育および生活習慣との関連を検討する。特に、1歳6ヵ月時と3歳時の情報を中心に検討する。また、5歳児健診でスクリーニングされた児のその後の追跡が可能となるように、行政や教育機関との連携を行うための基盤を作成する。 上記の計画に基づき、調査に必要なデータを継続して情報収集している。収集した調査内容は、妊娠届出時の質問紙調査情報、母子管理票の情報、4ヵ月と7ヵ月時の身体計測値、1歳6ヵ月児、3歳児、5歳児健診における計測値と、同健診時に実施している質問紙調査から食事・睡眠・TV/DVD視聴などの生活習慣についてである。5歳児健診の判定結果および判定理由のデータは行政に協力を仰ぎ、了承を得た。発達データに関しては、収集し解析するためには合理的ではないと判断した。しかし、これまでに施行した5歳児健診のカルテ(小枝式)と問診票についてのデータを収集し、判定結果の裏付けや、スクリーニング児の特徴を明らかにすることにした。 また、5歳児健診を継続し、発達障害が疑われる児のスクリーニングに協力し、自治体のフォローアップに対する支援・助言も継続している。得られた知見については、学会発表を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
5歳児健診の判定結果および判定理由を取得するために行政に協力を仰いでいたが、様々な事由により了承を得るまでに時間がかかってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
5歳児健診の判定結果と、幼児期のデータと結合し、発達障害が疑われる児とそれ以前の生活習慣との関連を縦断的に検討する。 現在行われている5歳児健診を継続し、健診において発達障害を疑った小児神経科医の判断結果をデータとして蓄積する。 得られた知見について、学会発表および論文投稿を行う。同時に、発達障害が疑われた児に対しての自治体のフォローアップに対する支援・助言を行う。
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Causes of Carryover |
データの入力業務、および電子データ化の業務を遂行できなかったため、経費を使用できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
入力業務および電子データ化業務を遂行する。また、研究施行のための出張を積極的に行う。さらに学会発表や論文投稿を行う。
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