2015 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害児に関連する因子の縦断的検討‐生活習慣に着目して
Project/Area Number |
25860460
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
溝呂木 園子 山梨大学, 総合研究部, 助教 (20642284)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 5歳児健診 / 発達障害疑い / 生活習慣 / コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障害の早期診断・早期支援を目的に、導入された5 歳児健診において、発達障害(自閉症スペクトラム障害・注意欠如/多動性障害)が疑われた児において、乳幼児期の発育・発達および食事や睡眠などの生活習慣との関連を出生コホート研究により縦断的に検討することを目的とした。 山梨県甲州市において、平成19年4月から平成25年3月までに5 歳児健診を受診した児を研究対象とし、2115名のデータを取得した。さらに、これまでの出生コホートデータとの連結を行い、リンケージ可能であった児を解析対象として分析した。 5歳児健診で発達障害の疑いと評価されていた児は約16%であった。3歳時の生活習慣と5歳児健診の評価との関連を検討したところ、TV/DVDの長時間視聴や食事の悩みがあることとの関連が示された。しかし、これまでに指摘されていた睡眠の問題(短時間睡眠や遅い就寝時刻など)との関連は示されなかった。より幼児期早期の生活習慣との関連を検討することを予定している。 各健診時の発達情報の電子データ化を予定していたが、発達評価基準が明確化されていない情報であるため、電子データとしての取得は断念した。しかし、5歳児健診の構造化されている医師診察カルテ情報を取得し、5歳児健診の現況としてフィードバックする資料としている。 5歳児健診を継続し、健診における小児神経専門医の診断により発達障害が疑われた時をピックアップしている。同時に、発達障害が疑われた児に対しての自治体のフォローアップに対する支援・助言を行っている。得られた上記知見については、日本公衆衛生学会・日本疫学会等にて、発表を行った。
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