2015 Fiscal Year Research-status Report
内視鏡・胃壁固定具補助下経皮的胃全層生検の有用性に関する研究
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25860504
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
野中 敬 横浜市立大学, 医学部, 助教 (10622574)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 胃生検 / 胃排出 |
Outline of Annual Research Achievements |
消化管運動知覚神経や筋肉に器質的異常を有する疾患群は、通常の消化管内視鏡下粘膜生検では診断が不可能であり、消化管全層組織を得るために開腹または腹腔鏡手術による組織採取が現在行われている。本研究は、安全に、また十分に診断可能な胃全層組織を経皮的生検にて可能であるか検証する目的に計画された。 平成27年度は、本研究参加に同意された対象者に対する経皮的胃全層生検の試みが、全ての症例において十分な組織採取を得られるものではない事がこれまでの経過から判明したため、生検に用いる生検針の種類やゲージ数、穿刺方法を再検討する作業を中心に研究を進めた。従来と比較してゲージ数を太くする事で組織採取量は増加し、病理組織評価が可能な検体が得られる可能性が得られたが、胃モデル(豚)を用いた検証であり、実際のヒトを対象とした検討では手技の妥当性が得られるか検討が必要である。特にこれまでの手法では腹壁穿刺による腹壁横紋筋や皮下組織の混入が胃平滑筋採取に対する支障となっている印象であり、改良した処置具での手技時には安全性も加味して腹壁固定を増やす、組織剥離を十分行う、複数回の穿刺生検等、検証必要な事項が課題として挙がった。 本年は抜本的な手法に関する見直しが必要であったため、実際の本研究へのリクルートは積極的に行う事が出来なかった。参加を促す患者リクルートの一環として、当院に入院となった消化管運動機能異常の患者を対象として13C呼気試験を用いた胃排出能検査を行い、胃運動機能異常を呈する患者の抽出を行っていく。胃運動研究に関する結果は、当研究室の川名憲一医師が第101回日本消化器病学会総会にて、演題名「ルビプロストン内服における悪心と上部消化管の通過時間に関する検討 13C呼気試験法を用いて」を発表報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
従来の手法では評価に十分な胃全層組織が得られ難い事が病理学的に判明し、本手技の方法を抜本的に見直す必要性が生じている。本年度は手法の再検等を行うなど実際の症例集積が進まず予定していた研究計画に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の安全性および妥当性を評価するために研究期間内に20症例の胃全層生検を目標としている。本手法は新規的・独創的な手法であり、1例毎に創意工夫を加えながら安全で最適な手法の確立を目指していく必要がある。安全性・十分な組織検体採取の実績を積み重ねていく事が本研究への理解および研究参加の増加に繋がると考えている。 経皮的胃生検に平行して内視鏡検査、13C胃排出検査を用いて胃麻痺を代表としたGastrointestinal neuromuscular diseasesを呈する対象症例の抽出に努める。
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Causes of Carryover |
平成27年度は研究の見直し等のため、研究参加者への胃生検を実施する機会が少なくなくなり、当初計画していた研究に関する諸費用を用いた実施が行えなかったため次年度の研究への使用へ対象者への研究遅れが見られたため未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究は4年間の研究期間を予定しており、次年度平成28年度も本年度に引き続いての研究実施を予定している。研究継続に伴い、生検針や検体病理染色等の試薬等の物品費、また他研究者等との交流を目的とした学会参加や書籍等の費用の発生が予想されるため、次年度以降の研究費を計上する予定とする。
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Research Products
(2 results)