2013 Fiscal Year Research-status Report
呼気法、超音波法を用いた機能性胃腸症の病態解明の検討
Project/Area Number |
25860505
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
関野 雄典 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (40622577)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 機能性胃腸症 / 飲水超音波法 / 呼気法 |
Research Abstract |
機能性胃腸症は、消化器内科医が一般臨床で遭遇する頻度の最も高い疾患の一つである。 機能性胃腸症患者の上腹部症状の原因と示唆される胃運動機能異常について、呼気法あるいは超音波法を用いて明らかにすること、および、薬剤投与による胃運動機能の変化を測定することで、機能性胃腸症治療薬としての可能性を検討することを目標とした。特に、健常者を対象とした研究を足掛かりに、機能性胃腸症患者を対象とした研究の導入、開始を目指した。 選択的5HT1受容体作動薬であるスマトリプタンの内服による胃運動への影響を評価する目的に、健常ボランティアを対象とした呼気試験および超音波法による検討を行った。この研究では、スマトリプタンの内服が流動食食後早期の胃排出の遅延を生じることを明らかとし、その排出遅延の機序が、胃蠕動運動の低下によるものではなく、胃の弛緩機能の増強を介して生じていることを証明し、研究成果を日本安定同位体・生体ガス医学応用学会学会誌に共著者として執筆した。 追加研究として、少量のアルコール摂取による胃排出能の変化を呼気試験によって検討し、胃伸展刺激に対する知覚閾値がアルコールにより上昇することで、胃弛緩能が増強し、食後早期相の胃排出が遅延することを証明し、研究成果を平滑筋学会で発表した。 また、糖尿病薬として用いられているシタグリプチンの内服による胃運動の変化を呼気法で検討し、単回の内服においては胃運動を変化させないことを証明し、J Neurogastroenterol Motil. 2013に共著者として論文発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
呼気法による胃運動能異常の検討は進行中であるが、健常者および機能性胃腸症患者を対象とした超音波法を用いた検討の進行状況が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
健常者および機能性胃腸症患者を対象とした超音波法による胃運動能異常の検討、研究組み入れについて引き続き症例の蓄積を行う。
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[Journal Article] Early Effect of Single-dose Sitagliptin Administration on Gastric Emptying: Crossover Study Using the (13)C Breath Test.2013
Author(s)
Nonaka T, Sekino Y, Iida H, Yamada E, Ohkubo H, Sakai E, Higurashi T, Hosono K, Endo H, Koide T, Takahashi H, Fujita K, Yoneda M, Goto A, Kusakabe A, Kobayashi N, Gotoh E, Maeda S, Nakajima A, Nosaka C, Inamori M.
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Journal Title
J Neurogastroenterol Motil.
Volume: 19
Pages: 227-32
DOI
Peer Reviewed
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