2014 Fiscal Year Annual Research Report
非穿孔式内視鏡的全層切除とセンチネルリンパ節理論の融合による胃癌低侵襲手術の確立
| Project/Area Number |
25860558
|
|---|
| Research Institution | Keio University |
|---|
Principal Investigator |
後藤 修 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (00589658)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
| Keywords | 胃癌 / 低侵襲 / 内視鏡 / 腹腔鏡 / 局所切除 / センチネルリンパ節 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生体ブタを用いた動物実験および早期胃癌患者を対象とした探索的臨床研究を軸として、最小範囲の原発巣局所全層切除(非穿孔式内視鏡的胃壁内反切除術: NEWS)と最小範囲のリンパ節郭清手技(センチネルリンパ節ナビゲーション手術: SNNS)による究極
の低侵襲胃癌手術を確立することを目的として立案された。
平成25年度に施行した動物実験を踏まえ、慶應義塾大学病院倫理委員会の承認の後、内視鏡治療適応外と診断された術前径4cm以下の早期胃癌症例に対するNEWS+SNNSにおける探索的臨床研究を開始し、平成26年度は積極的に症例の集積を行った。当該年度末までに計7例に対して十分な説明と同意の下NEWS+SNNSが施行され、重篤な合併症なく本術式を完遂しえた。経過観察中央値8.1ヶ月において全例で明らかな経口摂取障害なく無再発生存を確認した。臨床成績の一部を国際学会で口頭発表し、また初回症例の内容を論文化し英文誌に受理された(Goto O, et al. Gastric Cancer 2015; 18: 434-9)。
また、NEWSによる胃癌全層切除の際に適切な切除範囲を設定するため、外科切除検体を用いた早期胃癌の上皮下側方伸展距離の検討を行い、NEWS適応症例に対しては1cm以上の安全マージンを確保する必要があると結論した。国内外での口頭発表および英文化を行った(Goto O, et al. Gastric Cancer 2015[Epub ahead of print])。
研究期間全体としては、当初の研究目的をほぼ達成し、NEWS+SNNSによる胃癌低侵襲手術の実行可能性と安全性を実証することができた。また、積極的に国内外へ情報発信を行うことで、本邦発の本術式の紹介と他施設への普及を実現させることができた。
|
Research Products
(22 results)
