2015 Fiscal Year Annual Research Report
細胞極性喪失と癌細胞除去機構エントーシスにおけるオートファジーの役割の解明
Project/Area Number |
25860561
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
稲見 義宏 順天堂大学, 医学部, 助教 (70445500)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オートファジー / 細胞極性 / エントーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度は細胞極性喪失した腫瘍細胞と周囲正常細胞による腫瘍原生細胞認識並びに排除機構であるエントーシスのin vivo ・in vitroでの解析を検討した。 昨年度JHH5細胞とJHH5p62KO細胞を用いエントーシスが観察されたことから、オートファジー関連タンパクであるp62が強発現している肝癌細胞株のHuh1細胞を用いp62欠損細胞を作製した。その後Huh1細胞にGreenの蛍光色素であるGFPとHuh1p62KO 細胞にRedの蛍光色素であるmcherryを形質導入しIncCytoTMを用いエントーシスの観察を行った。結果、培養開始day2~day4後からHuh1p62KO mcherry細胞がHuh1 GFP細胞を取り囲むように遊走し、Huh1細胞の増殖能を抑制させた事が観察された。3D culture Systemを用い蛍光顕微鏡で30日間非連続的に観察を行ったところ、JHH5細胞と同様にDay6頃からHuh1p62KO mcherry細胞がHuh1 GFP細胞を取り囲むようにコロニー化されていくことが観察された。ウエスタンブロットではHuh1p62KO細胞とHuh1細胞・JHH5p62KO細胞とJHH5細胞を比較したところPar3はKO細胞で発現の低下を認めた。またReal time PCRにおいても同様の結果だった。 Huh1細胞とJHH5細胞を用いgenograftを施行。JHH5 WT GPFとJHH5 p62KO cherryを5000個ずつMIXさせたものをヌードマウスの右葉に移植し、2か月後に観察したが肝臓内に腫瘍化せずエントーシスは認めなかった。 免疫染色ではHuh1・JHH5細胞にてp62-PAR6 p62-αPKCの二重染色を行ったところ共局在を呈している。
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