2013 Fiscal Year Research-status Report
ウイルスライフサイクルの破綻によるC型肝炎ウイルス排除
Project/Area Number |
25860572
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
玉井 恵一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (40509262)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | HCV / Hrs / ESCRT / 小胞輸送 |
Research Abstract |
ESCRT分子のHCVにおける役割を検討するために、まず、HCVとエクソゾームの関連性を検討した。HCV感染細胞の上清を精製し、ショ糖密度勾配遠心にて分画すると、HCVコアタンパクとエクソゾームマーカーであるCD63はほぼ同じ分画に存在した。免疫電顕を用いて観察すると、HCV粒子はmultivesicular body内に存在した。以上のことから、HCVはHrs依存性エクソゾーム経路を介してアセンブリ・放出されていることが明らかになった。次に、ヒト化肝臓マウスにHCVを感染させ、アデノウイルスを用いてHrsをノックダウンする実験系を検討した。pAxCAwtit2ベクターを用いてhuman Hrsをノックダウンするためのアデノウイルスベクターを作成し、293T細胞上でHrsがノックダウンされることを確認した。そこで、マウスにおいてHrsをノックダウンし、HCVの血清中への放出量を検討するために、HCVを感染させたヒト肝臓マウスに対して、hrsに対するshRNAをもったアデノウイルス(1x10^7 PFU)を尾静注した。マウス肝におけるヒトHrsのノックダウン効率はreal-time PCRを用いて確認した。血清中のHCV量をコントロールとHrsノックダウンマウスで比較したところ、ノックダウンマウスにおいてHCV-RNAが減少した。これにより、in vivoにおいてもHrsがHCV感染に重要な役割を果たしていることが確認できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞株を用いて、HrsがHCV放出に必須であることを証明できた。更に、ヒト肝臓マウスにおいてHrsをノックダウンすることが確認でき、血清中のHCVを測定することができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
マウスの個体数を増やし、Hrsを機能不全にすることで血清中に放出するHCVが減少することを確認する。有意な差が見られれば、インターフェロンを作用させ、HrsをノックダウンすることでインターフェロンのHCVクリアランスに対する効果が増強するかどうかを検討する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ヒト化肝臓マウスを用いた実験が予定よりも時間がかかり、予定していた匹数よりも少ないマウスしか必要としなかった。 ヒト化肝臓マウス(TK-NOG)を用いて、ヒトHrsをノックダウンし、血清中に放出されるHCV量を計測する。予備実験は既に終えているので、匹数を大幅に増やして試行する。そのために前年度からの繰越金が必要である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Suppressive expression of CD274 increases tumorigenesis and cancer stem cell phenotypes in cholangiocarcinoma2014
Author(s)
K. Tamai, M. Nakamura, M. Mizuma, M. Mochizuki, M. Yokoyama, H. Endo, K. Yamaguchi, T. Nakagawa, M. Shiina, M. Unno, K. Muramoto, I. Sato, K. Satoh, K. Sugamura, N. Tanaka
-
Journal Title
Cancer Sci
Volume: 105
Pages: 667-674
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
-
[Journal Article] CD271 Defines a Stem Cell-Like Population in Hypopharyngeal Cancer2013
Author(s)
Takayuki Imai, Keiichi Tamai, Sayuri Oizumi, Kyoko Oyama, Kazunori Yamaguchi, Ikuro Sato, Kennichi Satoh, Kazuto Matsuura, Shigeru Saijo, Kazuo Sugamura, Nobuyuki Tanaka
-
Journal Title
PLOS One
Volume: 8
Pages: e62002
DOI
Peer Reviewed
-
-