2013 Fiscal Year Research-status Report
心臓外サルコイドーシスに対する最新画像診断を用いた心臓病変早期検出の多施設研究
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25860630
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
永井 利幸 独立行政法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (00528218)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 心臓サルコイドーシス / 多面的アプローチ / 早期診断 |
Research Abstract |
心臓病変を疑わせる症状を認めない心臓外サルコイドーシスの症例を対照として遅延造影心臓MRIを施行したところ、約13%の症例で陽性所見を認めた。さらに、遅延造影陽性所見の独立した予測指標として、心臓超音波検査における心室中隔壁の菲薄化があげられた。しかしながら、心臓MRIで遅延造影が認められた症例が必ずしも有害事象を高率で発症するわけではないことも明らかになりつつあり、この結果を共同研究施設である慶應義塾大学との共同研究成果として、国際学術誌に報告した(Nagai T, et al. Chest 2014, original article, in press)。今回心臓MRIにおける遅延造影が陽性になった症例の予後が比較的良好であった理由として、遅延造影の範囲が狭かったことが予想され、今後は遅延造影の定量法を駆使し、心臓超音波検査における心室中隔壁の菲薄化、心臓MRIにおける遅延造影範囲の進展、そして将来的な有害事象の関連についても詳細に調査する予定である。さらに、今後の研究を発展させる上で、心臓サルコイドーシスに対するステロイド治療と最新の画像診断の有効活用という観点で、現在進行中の前向き観察研究のみならず、後ろ向きの基礎データの追加解析も必要になり、現在国内でも過去に最多の心臓サルコイドーシス症例を有する当施設における後ろ向き解析も平行して行っており、多面的なアプローチが実現している。将来多大な臨床的意義をもたらす可能性のある研究プロジェクトとして順調に進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は国際学術誌への論文発表含めて順調に進行しており、将来的な発展を見据えた追加解析の計画も検討され、おおむね順調と判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
現行通り進行させ、成果を積極的に国際学術誌に発表してゆく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該研究は2年計画であり、円滑な研究の継続に初年度の残額を次年度と合算して運用が必要なため。 引き続き研究事務局の維持と論文執筆、学術誌発表、学会発表にかかる費用として使用を計画する。
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