2014 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病の脳内α7ニコチン受容体とアミロイド蓄積の病態解明研究
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25860707
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
寺田 達弘 浜松医科大学, メディカルフォトニクス研究センター, 助教 (80550178)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / α7アセチルコリン受容体 / PET / [11C]Me-QAA |
Outline of Annual Research Achievements |
α7ニコチン性アセチルコリン受容体は記憶などの認知機能に深く関与し、その障害は神経細胞死にも関連があることが示唆されている。しかし、アルツハイマー病(AD)におけるα7ニコチン性アセチルコリン受容体のイメージングはほとんど行われておらず、認知機能障害やADの背景病理であるアミロイドの沈着との関連は不明である。ポジトロン断層法(PET)を用いて、ADのα7受容体の障害の分布と程度を評価すると共に、各種認知機能障害、アミロイドの沈着との関連を検討する。AD症例16名をエントリーし、全般的認知機能、記憶、前頭葉機能、抑うつの程度を評価するとともに、アミロイドの脳内沈着をPIB-PETにて確認した。α7受容体をイメージングする[11C]Me-QAAを用いて全脳スキャンを行い、PETデータの取得を行った。さらに、正常群10名をエントリーし、同様にPET撮像を行い、正常データベースの作成も行った。まず、[11C]Me-QAAへの簡便RI法がダイナミック撮像法を代用できるかを検討し、その結合能を求めた。SRTMによるBPNDとQAA-RIを算出し、全脳における各脳領域の比を求めた。結果、QAA-BPNDとQAA-RIの相関係数は小さく、その評価にはSRTMなどの解析が必要と考えられた。また、QAAのBPNDは大脳皮質でより高く、α7受容体はより大脳皮質、特に辺縁系を中心により大脳皮質に分布することが示唆された。現在、SPMによる統計画像解析を進めており、ADのα7受容体の占有率の異常、[11C]Me-QAAと各種認知機能検査、アミロイドの沈着との関連について解析中である。これにより、ニコチン性アセチルコリン受容体系の病態解明だけでなく、ニコチン性アセチルコリン受容体への刺激作用もある抗認知症薬の効果判定や適応判断にもつながる可能性がある。今後、これらの結果を英文誌に投稿予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Microglial activation and memory impairment in early Parkinson’s disease2014
Author(s)
Tatsuhiro Terada, Masamichi Yokokura, Satoshi Kono, Takashi Konishi, Yasushi Hosoi, Makiko Sakao, Tomoyasu Bunai, Hiroaki Miyajima, Etsuji Yoshikawa, Masami Futatsubashi, Yasuomi Ouchi
Organizer
第37回日本神経科学大会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
2014-09-11 – 2014-09-13
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