2014 Fiscal Year Research-status Report
小胞体ストレスは運動ニューロン変性において本質的であるか?
Project/Area Number |
25860718
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森 麗 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (70608877)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 小胞体ストレス / 運動ニューロン / TDP-43 / FUS |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、致死的神経難病である筋萎縮性側索硬化症(ALS)の根本的治療法の確立を最終目標に掲げている。我々は先行研究において、SOD1変異を有するALSモデルの運動ニューロン変性に小胞体ストレスが関与し、さらに抗小胞体ストレス作用を有するDerlin-1およびBiP、DJ-1の過剰発現が変異SOD1による神経変性を抑制することをin vitroの実験系を用いて明らかにした。さらに本研究において、昨年度までに野生型および変異型(R521C、R514S、G492Efs)FUSをマウス運動ニューロン様の培養細胞(NSC-34細胞)に遺伝子導入し、小胞体ストレス各種マーカーの発現の差異を検討したところ、ウェスタンブロット法での解析では、変異FUSを発現する細胞において、ATF6およびBiP、GRP94、Calnexin、Caspase-12、CHOPの蛋白発現が亢進しており、FUS変異を有するALSモデルにおいても小胞体ストレスが関与することを明らかにした。平成26年度の実験計画として、Derlin-1過剰発現がUPR下流シグナルやアポトーシスシグナルに及ぼす影響を評価するために、ATF-6、IRE1α、PERK、CHOP、caspase-12、9、3、Bcl-2、Baxなどの各種パラメーターについてウェスタンブロット法を用いて比較したが、現時点での解析では顕著な小胞体ストレス軽減効果は確認出来ていない。今後、免疫染色やRT-PCR法による評価や、より強力な小胞体ストレス軽減効果を有する分子や薬剤の探索に展開する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Derlin-1過剰発現がUPR下流シグナルやアポトーシスシグナルに及ぼす影響を評価するために、ATF-6、IRE1α、PERK、CHOP、caspase-12、9、3、Bcl-2、Baxなどの各種パラメーターについてウェスタンブロット法を行ったが、現時点での解析では顕著な小胞体ストレス軽減効果は確認出来ていない。これはDerlin-1遺伝子導入の効率が必ずしも十分でなかった可能性があり、導入効率を高める遺伝子導入法を再検討したり、より強力な小胞体ストレス軽減効果を有する分子や薬剤を探索したりする必要があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の展開として、弧発性ALSでも蓄積が証明されているTDP-43を発現する培養細胞系においても、小胞体ストレスの関与を明らかにするとともに、SOD1やFUS、TDP-43に共通して小胞体ストレスを軽減する可能性のある分子や薬剤を効率よく探索できるアッセイ系の確立を行い、治療候補薬剤の探索に展開する予定である。
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Causes of Carryover |
SOD1やFUS、TDP-43の異常蓄積に対して、共通して小胞体ストレス軽減効果を有する薬剤もしくは分子を効率的にスクリーニングするアッセイ系を確立する必要が有り、継続的な資金が必要と考えられため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
SOD1やFUS、TDP-43の異常蓄積に対して、共通して小胞体ストレス軽減効果を有する薬剤もしくは分子を効率的にスクリーニングするアッセイ系を確立する。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Clinicopathological features of the first Asian family having vocal cord and pharyngeal weakness with distal myopathy due to a MATR3 mutation.2015
Author(s)
Yamashita S, Mori A, Nishida Y, Kurisaki R, Tawara N, Nishikami T, Misumi Y, Ueyama H, Imamura S, Higuchi Y, Hashiguchi A, Higuchi I, Morishita S, Yoshimura J, Uchino M, Takashima H, Tsuji S, Ando Y.
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Journal Title
Neuropathol Appl Neurobiol.
Volume: 41
Pages: 391-398
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Juvenile-onset parkinsonism with digenic parkin and PINK1 mutations treated with subthalamic nucleus stimulation at 45 years after disease onset.2014
Author(s)
Nakahara K, Ueda M, Yamada K, Koide T, Yoshimochi G, Jeong-ho K Yamakawa S, Mori A, Misumi Y, Uyama E, Hattori N, Ando Y.
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Journal Title
J. Nurol. Sci.
Volume: 345
Pages: 276-277
DOI
Peer Reviewed