2014 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓でのアミノ酸シグナルによる代謝臓器間ネットワークの解明
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25860736
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宇野 健司 東北大学, 大学病院, 助教 (50596632)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アミノ酸代謝 / mTOR / メタボリックシンドローム / 肥満 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.肝臓へのSNAT2及びRheb発現による糖・脂質・エネルギー代謝状態に与える影響の解析―肝臓への組換えアデノウイルス投与により、肝でのアミノ酸代謝と下流のmTOR経路を変化させたモデルマウスの解析から、食後の血中中性脂肪とカイロミクロンの上昇を認めた。脂肪組織でのリポタンパクリパーゼ(LPL)の発現減少を認めたことから、本年度は、実際の血中の中性脂肪加水分解の程度を検討したところ、減少していた。 2.肝臓へのSNAT2及びRheb発現による脂肪組織LPLに与える影響の解析―昨年度は、肝臓から脳への迷走神経を切断することを行い、本年度は求心性神経線維を選択的に遮断できる薬剤を用いて薬理学的に遮断することを行った。どちらにおいても、肝臓から脳への神経経路への介入により、肝臓への遺伝子導入後の脂肪組織でのLPLの発現減少が抑制された。 3.メタボリックシンドロームの病態形成への関与の検討―過栄養や肥満の状況では、血液中及び肝でのアミノ酸含量が増加していること、肝臓でのmTOR/S6K経路が活性化していることが報告されている。本年度は、この点に着目して、遺伝的肥満病態モデルマウスを用い、dominant negative S6Kinaseアデノウイルスを用いて肝臓のmTOR/S6K経路を抑制した場合の代謝変化を検討した。その結果、preliminaryながら血清中性脂肪の減少を認めた。 今後は、その機序や病態生理学的意義に関して検討を行う予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Impacts of the Great East Japan Earthquake on diabetic patients2015
Author(s)
Tanaka, Mamiko; Imai, Junta; Sato, Michihiro; Hashimoto, Takanao; Izumi, Tomohito; Sawada, Shojiro; Uno, Kenji; Hasegawa, Yutaka; Kaneko, Keizo; Yamada, Tetsuya; Ishigaki, Yasushi; Imai, Yutaka; Katagiri, Hideki
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Journal Title
Journal of Diabetes Investigation
Volume: -
Pages: 1-10
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Glycemic control in diabetic patients with impaired endogenous insulin secretory capacity is vulnerable after a natural disaster: study of Great East Japan Earthquake.2014
Author(s)
Tanaka M, Imai J, Satoh M, Hashimoto T, Izumi T, Sawada S, Uno K, Hasegawa Y, Kaneko K, Yamada T, Ishigaki Y, Imai Y, Katagiri H.
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Journal Title
Diabetes Care
Volume: 37
Pages: e212-213
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Simultaneous copy number losses within multiple subtelomeric regions in early-onset type 2 diabetes mellitus.2014
Author(s)
Kodama S, Yamada T, Imai J, Sawada S, Takahashi K, Tsukita S, Kaneko K, Uno K, Ishigaki Y, Oka Y, Katagiri H.
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Journal Title
Plos one
Volume: 9
Pages: e88602
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 慢性ストレスは肥満を伴わずに肝臓の時計・代謝関連遺伝子の日内発現様式を変調させる2014
Author(s)
高橋 圭, 山田 哲也, 突田 壮平, 白井 勇太, 宗像 佑一郎, 児玉 慎二郎, 浅井 洋一郎, 椙澤 貴志, 千葉 弓子, 高橋 広延, 近藤 敬一, 金子 慶三, 宇野 健司, 澤田 正二郎, 今井 淳太, 片桐 秀樹
Organizer
第35回日本肥満学会
Place of Presentation
宮崎市
Year and Date
2014-10-24 – 2014-10-25
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[Presentation] 肥満外科治療により糖尿病が寛解した症例の血糖プロフィール(CGMによる解析)2014
Author(s)
澤田 正二郎, 石垣 泰, 近藤 敬一, 鴇田 藍, 佐竹 千尋, 高橋 圭, 突田 壮平, 金子 慶三, 宇野 健司, 今井 淳太, 山田 哲也, 田中 直樹, 内藤 剛, 片桐 秀樹
Organizer
第32回日本肥満症治療学会学術集会
Place of Presentation
滋賀県大津市
Year and Date
2014-07-04 – 2014-07-05
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[Presentation] 複数のサブテロメア領域に同時に認められる若年発症2型糖尿病患者の高頻度コピー数欠失2014
Author(s)
児玉 慎二郎, 山田 哲也, 高橋 圭, 突田 壮平, 金子 慶三, 宇野 健司, 澤田 正二郎, 今井 淳太, 石垣 泰, 岡 芳知, 片桐 秀樹
Organizer
第57回日本糖尿病学会年次学術集会
Place of Presentation
大阪市
Year and Date
2014-05-22 – 2014-05-24
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[Presentation] 肝糖新生における小胞体ストレス関連因子CHOPの役割2014
Author(s)
鈴木 亨, 高 俊弘, 石垣 泰, 澤田 正二郎, 近藤 敬一, 本間 緑, 高橋 圭, 突田 壮平, 金子 慶三, 宇野 健司, 今井 淳太, 山田 哲也, 片桐 秀樹
Organizer
第57回日本糖尿病学会年次学術集会
Place of Presentation
大阪市
Year and Date
2014-05-22 – 2014-05-24
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[Presentation] 糖尿病合併高度肥満に対する肥満外科治療1年後のCGMで捉えた血糖プロフィール2014
Author(s)
澤田 正二郎, 石垣 泰, 近藤 敬一, 鴇田 藍, 佐竹 千尋, 高橋 圭, 突田 壮平, 金子 慶三, 宇野 健司, 今井 淳太, 山田 哲也, 田中 直樹, 内藤 剛, 片桐 秀樹
Organizer
第57回日本糖尿病学会年次学術集会
Place of Presentation
大阪市
Year and Date
2014-05-22 – 2014-05-24
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[Presentation] 慢性ストレスは視床下部視交叉上核を介さずに肝臓の時計・代謝関連遺伝子の日内発現様式を変調させる2014
Author(s)
高橋 圭, 山田 哲也, 突田 壮平, 白井 勇太, 宗像 佑一郎, 児玉 慎二郎, 浅井 洋一郎, 椙澤 貴志, 千葉 弓子, 金子 慶三, 宇野 健司, 澤田 正二郎, 今井 淳太, 片桐 秀樹
Organizer
第87回日本内分泌学会学術総会
Place of Presentation
福岡市
Year and Date
2014-04-24 – 2014-04-26