2014 Fiscal Year Research-status Report
前頭-頭頂葉機能インバランス仮説に基づく自閉性障害の脳機能解明と評価指標作成
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25860841
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
涌澤 圭介 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (30645239)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 機能的MRI / 自閉スペクトラム症 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き成人自閉症スペクトラム患者の機能的MRI撮影を行い、従来本研究のターゲットとしていた道具の使用に関する認知機能以外の認知機能についても、脳の機能的インバランスに関する検証を行うことを目的とした。 平成26年度は前年度に引き続き道具の使用と社会状況認知に関する機能的MRI課題の他、顔と視線の持つ社会的機能に関する課題を作成し、機能的MRI撮影を行った。それらを通して状況認知において顔や視線を同定する為の脳活動、視線認知に関する認知階層構造、顔に認知に関する認知階層構造の同定が試みられた。現在15名の自閉症スペクトラム患者の撮影が終了し、対照群の撮像が開始されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来の目的であった心理実験データの収集には到っていないものの、道具使用選択、社会状況認知、視線認知、顔認知といった複数の認知活動における脳機能データ収集が進んでおり、方向性は変化しているものの、研究テーマの本筋としては順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、触覚及び聴覚情報認知に関わる課題について機能的MRI撮影を行う。MRSによる脳内GABAの測定を併行し、機能的データと生化学的なデータ両面から自閉症スペクトラム患者の脳機能のインバランスを検索する予定である。 またストレスマネージメント等心理学的治療介入に対する脳機能構造の変化についても検索を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
従来購入予定であったPC備品が、既存のもので代用された為。刺激提示用ソフトウエア等も購入したが、総定額より安価であった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
収集データの増加に伴い、解析に際し新たなワークステーションを要する為、その購入等に使用する。
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