2013 Fiscal Year Research-status Report
ヒトES/iPS細胞への順遺伝学的手法適用による、白血病の新規発症機序解明
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25860856
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丹羽 明 京都大学, iPS細胞研究所, 助教 (20546999)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 白血病 / iPS細胞 |
Research Abstract |
当初計画に沿って25年度は下記の成果を得た。【既知遺伝子導入】ClassI(Kit, PTPN11 etc. )、ClassII(AML1-MTG8, MLL-AF9 etc.)白血病遺伝子の誘導発現カセットを作成した。それらをトランスポゾンまたはゲノム編集技術を用いてiPS細胞に導入した。【造血分化】遺伝子挿入部位の配列およびDoxによる誘導発現能を確認し、マトリゲル上での2次元造血分化培養に供した。【網羅的遺伝子変異導入】培養で誘導したCD34陽性前駆細胞を分取し、未知関連遺伝子を網羅的に探索するためのshRNA発現ライブラリーをウィルスで導入した。【スクリーニング】白血病に相当する表現型を示す細胞を選択するため、in vitro(分化成熟異常・血球産生量の亢進・メチルセルロースアッセイでの自己複製)、in vivo(免疫不全マウスへの連続移植)の実験を一部開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子導入カセットの作製および変異iPS細胞株の樹立がほぼスケジュール通りに進み、一部はH26年度計画を前倒しして表現型スクリーニングの開始も行っている
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Strategy for Future Research Activity |
表現型スクリーニングで選択された「iPS細胞由来白血病様細胞」を用い、shRNAもしくはトラップ位置のプロファイリングを行う。ピックアップされた遺伝子について、それが1st hitと関連して表現型に寄与したのか確認する必要があり、再びiPS細胞へreverse geneticに変異導入した後、1st hit存在・非存在下での両方の細胞の表現型の差を確認する。そうして絞り込まれた遺伝子群について発現パターンやインタラクトームの解析を行い、造血細胞の自己複製・分化・増殖・細胞死に関連するシグナル機構との関係を探索する。
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