2013 Fiscal Year Research-status Report
心臓線維芽細胞を標的とした心臓の発達・分化機構の解明
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25860885
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Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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| Research Institution | Jikei University School of Medicine |
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Principal Investigator |
赤池 徹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20647101)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 心臓線維芽細胞 |
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| Research Abstract |
本研究では胎生期の心臓形成段階における心臓線維芽細胞の役割を解明することを目的として、胎仔期及び新生仔期のラット心筋における心臓線維芽細胞の発現量と発現部位を調査した。まず、各発生段階での心臓線維芽細胞の発現を心臓線維芽細胞のマーカーであるperiostin抗体を用いて免疫染色で確認した。periostin陽性細胞は、胎仔期心臓では心筋全体に、新生仔期では心内膜側に強く分布していたが、成獣期の心臓ではほとんど発現していなかった。次に、心臓線維芽細胞マーカーの発現をRT-PCR法で確認した。心臓線維芽細胞のマーカーであるvimentin mRNAの発現は胎仔及び新生仔心筋では成獣と比べ優位に高値であった。また心臓線維芽細胞は筋線維芽細胞に形質転換し、サイトカインやケモカイン、及び成長因子などを放出する機能を持つことが知られている。その筋線維芽細胞のマーカーであるCD44 mRNAの発現は発生段階で優位な変化はなかった。以上の結果より、胎仔期、新生仔期では、筋線維芽細胞より心臓線維芽細胞自体の発現が高値であることが示唆された。今後、胎仔期および新生仔期心臓線維芽細胞の網羅的解析を行い、成獣期と比較して強く発現する心臓線維芽細胞構成遺伝子や蛋白から心臓形成段階の心筋細胞の分化・増殖に関与する因子を同定していく。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各発生段階での心臓線維芽細胞の発現量と発現場所の解析は順調に達成できた。心臓線維芽細胞の網羅的解析による心筋細胞の分化・増殖に関与する因子の探索は現段階で未達成であるが、各発生段階での心臓線維芽細胞の分離に成功しているため、速やかに網羅的解析を推進できる状況にある。
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| Strategy for Future Research Activity |
胎仔期および新生仔期心臓線維芽細胞の網羅的解析を行い、成獣期と比較して強く発現する心臓線維芽細胞構成遺伝子や蛋白から心臓形成段階の心筋細胞の分化・増殖に関与する因子を同定していく。さらに同定した因子が心筋細胞の分化・増殖に関与するか培養心筋細胞及び培養心臓線維芽細胞を用いて評価し、その分子メカニズムを明らかにしていく。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は網羅的解析を行うために必要である各発生段階での心臓線維芽細胞の分離に専念した。網羅的解析は平成26年度に行うこととし、そのための実験動物購入・飼育費、試薬購入費、消耗品購入費を平成26年度に繰り越した。
平成26年度は繰越金を含めた直接経費を質量分析やDNAマイクロアレイの網羅的解析と同定された因子の分子メカニズムを解析するための実験動物購入・飼育費、試薬購入費、消耗品購入費として計上する。また一部を研究成果発表のための旅費として計上する。
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Research Products
(3 results)
