2014 Fiscal Year Research-status Report
小児肥満発症の予防に向けた乳幼児期の体重増加に影響する周産期・遺伝的因子の解明
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25860893
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
荒木 俊介 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (20515481)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小児肥満 / 周産期 / DoHaD |
Outline of Annual Research Achievements |
乳幼児期の体重増加に影響する周産期・遺伝的因子の解明を目指した研究の本年度は2年目となり、下記のように検討症例数の蓄積及び小児肥満の病態に関与する因子の解明、小児肥満についての啓発を進めた。 (1)LDL受容体の分解を介して脂質代謝を調節する蛋白であるPCSK9(Proprotein convertase subtilisin/kexin type 9)の新生児期における働きについて検討を行った。新生児81例での検討ではPCSK9は新生児期において在胎週数や出生体重に影響されずに血中のLDL-Cを規定する重要な因子であることを報告した(Araki S et ai.Early Human Development,2014 )。(2)小児肥満30例において4種類のケモカイン(CCL2,CCL5, CXCL9,CXCL10)を測定し、血中のケモカインレベルが内蔵脂肪との関連性が強いことを明らかにし、国際学会でも発表を行った。(3)肥満児に対する指導のツールとして昨年作成した冊子に続き、DVDを作成した。(4)極低出生体重児のBMIの経過及び小児肥満の感受性SNPs解析について症例数を増やして検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
肥満外来への受診者が予想より少ないことやフォローアップ外来でのドロップアウト症例も多いため、目標としている症例数に達していない。また、サイトカインやケモカインなどの液性因子、SNPs解析ができた症例を十分には増やすことができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は検討する症例数を増加させるためにも、しっかりとしたフォローアップ体制を構築する必要がある。またこれまで作成した冊子やDVDを使用し、啓発活動も進めて行くことも有効であると考えられる。
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Causes of Carryover |
サイトカインやケモカインなどの液性因子および肥満感受性SNPsの測定症例数が少なく、キット及び試薬の購入が少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
症例数の増加についての取り組みおよび、測定項目および検討する遺伝子、SNPsの追加を行う。
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