2015 Fiscal Year Annual Research Report
抗Aレセプター抗体を用いた周産期脳障害の治療法開発
Project/Area Number |
25860907
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
齊藤 明子 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50615276)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 周産期低酸素性虚血性脳症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の最終目標は、ある種の炎症性サイトカインの受容体に対する抗体である抗Aレセプター抗体を用い周産期HIEに対する新規治療法を開発することである。 今年度は、受傷後の急性期評価をより詳細に行った。また、受傷24時間後にタンパクを抽出し、ウエスタンブロット法でStat-3、Akt、MapKのリン酸化に関して調べた。 受傷24時間後に脳を摘出し、5μmのパラフィン切片を250μm毎に作製した。抗Actuive-caspase-3抗体を用い免疫組織染色を行い、 Caspase-3陽性細胞(アポトーシス細胞)を評価した。陽性細胞は海馬に限局していたため、海馬全体のCaspase-3 陽性細胞をカウントした。Caspase-3 陽性細胞数は、PBS投与群で563±103個/海馬に対し、抗Aレセプター抗体投与群では、315±45個/海馬であり、抗Aレセプター抗体を投与することにより陽性細胞を44%減少させた(p<0.05)。現在、酸化ストレスマーカーである4HNEの陽性細胞数を同様な方法で評価している。 ウエスタンブロット法による評価では、Stat-3、Akt、MapK、またそれぞれのリン酸化されたタンパク(p-Stat-3、p-Akt、p-MapK)を評価した。PBSを投与した群と抗Aレセプター抗体群でそれぞれのバンドを比較したが、両群間で差を認めず、抗Aレセプター抗体投与はこれらのシグナル伝達には影響しないことが示された。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Multicenter observational study comparing sedation/analgesia protocols for laser photocoagulation treatment of retinopathy of prematurity.2015
Author(s)
Sato Y, Oshiro M, Takemoto K, Hosono H, Saito A, Kondo T, Aizu K, Matsusawa M, Futamura Y, Asami T, Terasaki H, Hayakawa M.
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Journal Title
J Perinatol.
Volume: 35
Pages: 965-9
DOI
Peer Reviewed