2013 Fiscal Year Research-status Report
家族性慢性膿皮症の発症機序の解明と新規治療法の開発
Project/Area Number |
25860925
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
乃村 俊史 北海道大学, 大学病院, 助教 (50399911)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 遺伝子変異解析 |
Research Abstract |
慢性膿皮症の一部は、家族性に発症することが知られており、それを家族性慢性膿皮症と呼ぶ。最近、一部の家族性慢性膿皮症患者がγセクレターゼ遺伝子により本症を発症することが明らかになった。しかしながら、患者の大部分では遺伝子変異が同定できず、本症の病因は未だ未解明な点が多く残されている。従って、本研究は、γセクレターゼ遺伝子変異以外の病因遺伝子を同定することを目指すものである。 まず、平成25年度は慢性膿皮症患者からのDNA採取を精力的に行い、新たに5名以上からDNAを得ることができた。これらの患者について、γセクレターゼを構成する6つの遺伝子群(NCSTN, PSEN1, PSEN2, PSENEN, APH1A, APH1B)の変異の有無を確認した。これまで、ナンセンス変異やフレームシフト変異、スプライスサイト変異が病原変異として知られているが、結果、1名もこれらの変異を保有していなかった。また、最近、NCSTNのミスセンス変異が本症の発症に関わることが報告されたが、今回の解析では、1名も保有していなかった。 現在、これらの患者の検体を次世代シーケンスで解析中であり、新規病因遺伝子の同定を目指す予定である。候補遺伝子が同定された場合、その遺伝子変異を患者全員について解析し、非罹患者は有していないが、罹患者のみが有している変異を同定する。その後、一般コントロールの検体をスクリーニングし、病原性を評価する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
慢性膿皮症患者のリクルートは順調に進んでおり、DNAも順調に収集できている。また、γセクレターゼ遺伝子の有無についてもすでに決定済みであり、概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
次世代シークエンスのデータ解析により、新規病因遺伝子変異の同定を目指す予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
解析患者数が想定よりもやや少なかったため 平成26年度に遺伝子解析で使用予定
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] A new filaggrin gene mutation in a Korean patient with ichthyosis vulgaris.2014
Author(s)
Yuka Ohguchi, Toshifumi Nomura, Shotaro Suzuki, Osamu Mizuno, Yukiko Nomura, Ikue Nemoto-Hasebe, Hiroyuki Okamoto, Aileen Sandilands, Masashi Akiyama, W. H. Irwin McLean, Hiroshi Shimizu
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Journal Title
European Journal of Dermatology
Volume: in press
Pages: in press
Peer Reviewed
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[Journal Article] Punctate palmoplantar keratoderma type 1: a novel AAGAB mutation and efficacy of etretinate2014
Author(s)
Toshifumi Nomura, Akihiro Yoneta, Elizabeth Pohler, Shotaro Suzuki, Rinko Osawa, Osamu Mizuno, Yuka Ohguchi, Yukiko Nomura, Toshiharu Yamashita, W.H. Irwin McLean, Hiroshi Shimizu
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Journal Title
Acta Dermato-Venereologica
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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