2014 Fiscal Year Annual Research Report
生薬誘導HSP70がUVB誘導DNA傷害に及ぼす影響
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25860939
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
竹上 與志昌 富山大学, 大学病院, 助教 (30420326)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ultraviolet / keratinocute / HSP70 / apoptosis / Alkannin |
Outline of Annual Research Achievements |
Heat shock protein (HSP) は温熱処理(HT)により誘導されるタンパク質であり,HSP70は紫外線によるストレスから細胞を防御する.Alkanninは,漢方薬のアルカンナ(ムラサキグサ)の根(紫根)から抽出された成分であり,皮膚において抗炎症作用を有することが知られている.今回我々は,HaCaT細胞を用いてalkannin誘導HSP70がUVB誘導アポトーシスに及ぼす影響について検討した.Alkannin (1 μM) の前培養は,HaCaT細胞においてUVB (40 mJ/cm2) 誘導アポトーシスを調べた時,それを有意に抑制した.フローサイトメーターを用いてcaspase-3のタンパク質発現の変化を検討したところ,alkanninの前培養によりUVB誘導cleaved caspase-3のタンパク質発現を有意に抑制した.一方,HSP70の阻害剤であるKNK437は添加濃度依存的にHSP70のタンパク質発現を抑制し,UVB誘導アポトーシスを促進した.遺伝子発現レベルは,UVB照射により大きな変動を示した.さらに,alkanninのUVB誘導アポトーシスに対する細胞保護機能に関与する可能性のある遺伝子ネットワークが明らかになった.以上の結果からAlkanninは,HaCaT細胞においてHSP70生成を誘導し,UVB誘導アポトーシスを抑制することから,抗老化において有効であることが示唆された.
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Research Products
(3 results)