2015 Fiscal Year Annual Research Report
ARMSのうつ症状と認知機能の関係についての縦断研究
Project/Area Number |
25860984
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大室 則幸 東北大学, 大学病院, 助教 (60632601)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 精神病発症リスク状態 / ARMS / 認知機能 / 神経心理学 / うつ / 機能 / 社会機能 / 縦断研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
東北大学病院精神科の早期精神病専門外来であるSAFEクリニックにおいてARMS(精神病発症リスク状態)の包括的評価(CAARMS)日本語版により、ARMSと判定された14~35歳の患者のうち、臨床評価により、一定の基準を満たした軽度のうつ症状をベースライン時点で示した者を対象とする。これらの症例に対し、ベースライン時点で臨床評価を行った。 〔臨床評価項目〕陽性陰性症状尺度(Positive and Negative Syndrome Scale: PANSS)、ベック抑うつ質問票(Beck Depression Inventory-II: BDI-II)、機能の全体的評定尺度(The Global Assessment of Functioning: GAF)、社会機能尺度日本語版(Social Functioning Sacle Japanese Version: SFS-J) 〔認知機能についての評価〕統合失調症認知機能簡易評価尺度(Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia: BACS) この時点で以下の条件のいずれかを満たした者を軽度以上の抑うつ症状を示していると判断し研究に組み入れた。①ベック抑うつ質問票(BDI-II)で10点以上②陽性陰性症状尺度(PANSS)の抑うつの重症度が3点以上 平成27年度は、前年度に引き続き、追跡中の患者の半年後評価および1年後評価を行った。平成27年度は、14名に半年後評価を行い、31名に1年後評価を実施した。これらのデータを用い、予備解析を行った。この結果、抑うつ症状の改善度と認知機能の改善度が相関しうることを確かめた。今後、欠落データや外れ値についての扱いを定め、最終的に使用できるデータを整え、論文化を行っていく予定である。
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