2014 Fiscal Year Annual Research Report
神経生理学検査による精神疾患の科学的診断及び治療評価方法の確立
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25861018
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
土本 利架子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 特別教員 (70635474)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 双極性障害 / 単極性うつ病 / 脳磁図 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回我々は、精神疾患の診断、及び治療反応性についての客観的指標を確立することを目的に、脳磁図を用いてauditory steady state response(以下、ASSRと略)を測定した。 当初の計画では、対象とする精神疾患として、統合失調症、双極性障害の2疾患としていたが、単極性うつ病を新しく対象疾患に加えることとした。その理由としては以下の通りである。双極性障害と単極性うつ病は、臨床的には診断に苦慮することが多いが、治療方針は異なる為、より早い段階で診断を確定し、適切な治療を行うことが求められている。しかし、現状では客観的指標はいまだ確立されておらず、臨床症状を基に診断されることが主である。そこで、双極性障害と単極性うつ病に着目し、ASSRを測定し、比較検討することとした。ASSR測定時の精神症状はどちらの疾患についても、被験者の殆どは軽うつ状態であった。 結果:統合失調症、双極性障害については、健常対照者と比して、ASSRの反応低下を認めた。単極性うつ病に関しては、双極性障害のようなASSRの反応低下は認めず、ASSRの反応は保たれていた。また、各疾患について、症状評価を行っているが、ASSRの反応との相関は明らかではなかった。 以上の結果より、精神疾患の鑑別診断において、ASSRは重要な役割を果たす可能性が考えられる。治療反応性との関わりも引き続き検討していく予定で、各疾患において、縦断的な評価を今後進めていきたい。
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Research Products
(2 results)