2014 Fiscal Year Research-status Report
子宮頚癌腔内照射における患者の苦痛を軽減し本邦の現状に即した麻酔法の開発と普及
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25861073
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
根本 未歩 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50568665)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 論文作成 / 情報交換 / 情報収集 / 学会発表 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は昨年度に引き続き、当院での症例数を重ね、有効性・安全性、患者満足度等の評価を行った。前年度のデータともとに、除痛困難症例の背景因子を解析することでその予測方法を探り、さらに対策法をまとめ、英文雑誌へ投稿した。現在、査読中であるが、条件付きでの採択は通知されている。
H26年度にはCT, MRIを用いた画像誘導小線源治療(Image-guided brachytherapy: IGBT)が導入された。子宮頸癌に対す画像誘導小線源治療は世界各国へ広まってきている。日本においても近年IGBTへの移行が急速に進んでいる。IGBTではアプリケーターを挿入した状態でMRIやCTの撮像を行い、その画像を用いて標的体積とリスク臓器を定義し、三次元治療計画や線量評価を行う。これにより予後の向上や晩期障害の低下が期待される。一方、処置の長時間化、寝台移動に伴う苦痛の増大が懸念される。現在までのところ、本鎮静法による有害事象は認めていない。また、治療時間の長時間化にも関わらず、患者満足度は保たれている。本鎮静法により最新の画像誘導小線源治療の導入がスムースであり、本研究の意義・重要性が確認されたと考える。また、最新の画像誘導小線源治療についての情報を得て、研究や臨床へ還元するために、ヨーロッパ放射線腫瘍学会主催のOnline workshopや、日本放射線腫瘍学会学術大会へ参加した。本鎮静法を用いた行った画像誘導法小線源治療について、症例を集積し、その有効性を確認したので、国際学会への応募を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当院の麻酔・疼痛・緩和医療科と共同で開発したプロポフォール、ケタミンを組み合わせた鎮静方法を用いて腔内照射を施行している。当初、本鎮静法では除痛が不十分な症例が存在すると考えられていた。しかし、実際にはそれほど多くなかったため、除痛不十分症例の蓄積はやや緩徐であることからおおむね順調とした。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮頸癌に対す画像誘導小線源治療は世界各国へ広まってきている。日本においても近年IGBTへの移行が急速に進んでいる。IGBTではアプリケーターを挿入した状態でMRIやCTの撮像を行い、その画像を用いて標的体積とリスク臓器を定義し、三次元治療計画や線量評価を行う。これにより予後の向上や晩期障害の低下が期待される。一方、処置の長時間化、寝台移動に伴う苦痛の増大が懸念される。本鎮静を用いて画像誘導小線源治療を行い、その有効性・安全性を検証する。その結果を国際学会で発表し、科学雑誌へ投稿する。
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Research Products
(2 results)