2013 Fiscal Year Research-status Report
特発性正常圧水頭症における新たな揺動MRイメージング法と解析法の開発
Project/Area Number |
25861076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大野 直樹 金沢大学, 保健学系, 助教 (30642219)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 頭蓋内環境 / 水分子揺動 / 水分子拡散 / 血流 |
Research Abstract |
本研究は,磁気共鳴画像(MRI)診断装置を用いて独自に開発した新たな揺動イメージング法により,脳局所における弾性,血流動態および細胞構造情報を画像化し,新たな診断情報として利用する手法を確立することを目的とした. 本年度は揺動MRI の3 成分(揺動,血流,制限拡散)を同時に取得する手法を開発し,健常ボランティアおよび頭蓋内模擬環境(頭蓋内動態ファントム)を使用して本手法の正当性を検証した.その結果,本手法で得た血流成分の拡散係数は非造影脳血流評価法(ASL法)で得た脳血流量とよく一致することが判明した.さらに,脳の動的な柔らかさを表す頭蓋内コンプライアンスの変化に追従して水分子揺動量が変化することが判明した. 次年度はシミュレーションおよびファントム実験により本手法で使用するMRIのパルスシーケンスの改良および撮像条件の最適化を行った後,特発性正常圧水頭症例において検討を開始する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
揺動MRIの3成分同時評価プログラムを開発し,健常ボランティアおよび頭蓋内ファントムにおける検討により,本手法の正当性を検証することができたため,概ね予定通り進展したと考える.
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Strategy for Future Research Activity |
<今後の推進方策> 今後はシミュレーションおよび頭蓋内ファントムを使用してMRIのパルスシーケンスの改良および撮像条件の最適化を行い,特発性正常圧水頭症例において検討を開始する予定である.また,得られた研究成果を社会に向けて広く発信するために,国際会議を中心とした学会発表,欧文誌への論文投稿およびホームページ上での成果報告を行うつもりである.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
数値シミュレーションおよび解析プログラムの作成に必要なソフトウェアを購入予定であったが,既存のソフトウェアで代用したために使用額に差が生じた. 本研究で使用する頭蓋内ファントムおよび解析に必要な備品,消耗品を購入する.また,研究成果を公表するための学会発表,論文発表の費用に充てる.
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Research Products
(7 results)